今回ご登場頂くのはシンガーソングライター・玉城ちはるさん。この4月に4曲入りのパッケージ版をリリース予定で、既に先行配信で大好評。心地良い歌声の中に言葉を伝える力強さがあり、幅広いファンを持っていらっしゃいます。
アジア地域の留学生支援活動「ホストマザー」や、全国の小中学校・高校・大学で「命の参観日」という講演を多数行っていることでも知られており、玉城さんの笑顔や歌、言葉で救われた人はいったい何人いることでしょうか。今の時期にこそより多くの方に玉城さんの歌や笑顔に触れて頂きたい、そして玉城さんの原動力は何なのか?という思いを込めてお話を伺いました。(2021年3月)

---玉城さんは全国の子供たちを訪ね講演活動を行う「命の参観日」をなさっています。
今回はその活動を通じて生まれた曲やカヴァー曲をリリースされるとのこと。
この珠玉の4曲をリリースすることになった経緯を教えて頂けますか?


玉城:もともと私が2004〜2014年までの10年間で、36人の留学生や、養護施設で育ったりおとうさんがアルコール依存症とかお母さんに精神疾患があるなど、家庭に様々な事情のある学生で、ひとりで学費を払って生活もしなくてはならないという人と一緒に、自分の家で共同生活をしたことがきっかけでした。

国の違う人との共同生活はもちろん大変なのですが、実は同じ日本人同士での生活の方がしんどいことも多くありました。理由は「どうして同じ日本人なのにわからないんだ?」と言われたことでした。
そのことをきっかけに、実は子供たちが感じる生きづらさは「見えない違いがあるのに同じでないとおかしい」というものから来るのではないか?と思うようになりました。
多文化共生を地でやってきた私にとって、「多様性」を受け入れることが生きやすさへと繋がった経験があります。そのことを交えて、2016年から全国各地で「命の参観日」という講演を行うようになりました。

この講演を通して2000人を超える小・中・高・大学の子供たちと直接つながり、LINE相談にのるようにもなりました。
「学校に行きたくない」「どうやったらお母さんに愛されるのか」「死にたい」…たくさんの子供達の声を聞き、寄り添いながら過ごしてきました。

そしてこれを4年行う中で、文化祭で「私の曲をカヴァーして歌うことで誰かの助けになりたい」と話してくれた高校生の女の子。息子さんを自殺で亡くしてしまい、途方に暮れる中で出会った私の曲を、人前で歌うようになったお母さん。その人たちの眩い命の光が誰かの道標になる。私があなたを抱きしめるだけではなく、「君のその射し示す光が誰かの救いとなる」その想いを伝えたくて、今回は楽曲を作り、カヴァー曲を選びました。

---曲の制作やレコーディングで印象的なことやエピソードなどあったら教えて頂けますか?

玉城:群馬に1年半前に移住したのですが、今回はレコーディングも、ジャケットの撮影もMVの撮影も、全て群馬で行いました。
音には今の私自身が出るものですので、今私が毎日生活をしてご飯を食べ、生きている空気感も込められたのはよかったなと思っています。




---今回は「ありがとう ごめんなさい 大好き〜君が射す光〜」「セピア」では作詞を手掛けられました。作詞のやり方について教えて頂けますか?どのような場所で作詞なさっているのでしょう。

玉城:私は楽曲を聴くと、そのサウンドに合う言葉がパッと出てくる感じです。なので音の持つ世界観と詩が合う言葉を見つけていく作業になります。そしてその後に、詩の世界観が物語になっているかを考えていきます。
作詞をする場所はどこでも大丈夫です。

---優しさ、力強さ、包容力、癒しの歌声、玉城さんの歌を聴くといろいろなことを感じて安心感も覚えます。励ますようにひとことひとこと言葉を届けていらっしゃると感じました。
歌うときに心がけていることはありますか?


玉城:音楽で抱きしめることをイメージしているところでしょうか?




---「セピア」はノリの良い曲で、爽やかだけれどちょっぴり切ない歌詞にグッときました。
少し年齢を経てこそ「ああ、わかるなあ」と胸にきゅっとくるような。
作曲は安部潤さんですが、詞先だったのでしょうか。サウンドもとてもかっこいいですね。


玉城:これは楽曲と詩は同時進行でした。私も一緒に共作していき、と同時に作詞をしました。
ある程度サウンドが決まる中で「命の参観日」を通して出会ったのは子供達だけではなくて、今まさに子育て中のお父さんお母さんも多くいました。
お子さんが不登校になってしまった、発達障害がある、子育てが不安だ…みなさん様々な想いを抱えていらっしゃいます。と同時にやり取りの中では「こんなリフレッシュをする」「あの頃を思い出してドライブをしてスッキリした」皆さんそれぞれに自分と向き合う瞬間に、ふと若き日を思い出す方もいて。
私は今年、ペーパードライバー歴20年を脱して運転を始めたのですが、今まさにドライブにハマっています(笑)。
子育てから少し離れる瞬間、車の中でたった一人で声を大にして歌う、そんなドライブ/ソングにしたいなと。







---今回は玉置浩二さんのカヴァー「しあわせのランプ」、矢野まきさんのカヴァー「窓」を歌われました。「しあわせのランプ」は落ち込んでいる時に聴きたくなる優しい歌。原曲とはまた一味違いリラックスできる雰囲気も素敵でした。
「窓」は、病気の相手を励ましているんですね。ことばを伝える力の強い、玉城さんの歌声とあいまって、これまた励まされる歌と感じます。


玉城:LINE相談にのるようになり、朝起きても学校に行かなくてもいいか?とか仕事に行くのが憂鬱だ、などの相談もやはり多くあります。
「しあわせのランプ」は午前中に聞いて少しでも気持ちが上向いてくれたらなぁと、午前のボッサみたいなイメージでアレンジを依頼しました。
この曲を初めて知った時、ちょうど私は在宅支援を始めました。30代引きこもり3年目、数年前から私のLINE相談に「死にたい」と送り続ける女性でした。やりとりをする中で、どうしても死にたいとのことだったので「どうせ死ぬなら、一度私と一緒に暮らしてみない?」そう送りました。
そして本当に彼女は、人生初の飛行機に乗り、我が家へやってきました。合計約2ヶ月に及ぶ彼女との日々、また私がいつもLINE相談(伴走支援)にのる中で、一番大切にしている事がこの曲「窓」の中にはありました。
「わたしで構わないなら ずっと離れないよ」

何か特別な事ができるわけでもなく、すぐに飛んで会いに行くこともできない私。歌を届けるだけ。毎朝「おはよう」と寝る前に「おやすみ」とのやりとりを繰り返すだけの中学生の少年も、高校に進学しました。 
どの人に対してもいつも思うことは「私で構わなければ何もできないけれど、ずっと離れないですよ」ただその一心なのです。

---いつも精力的に活動なさっている印象の玉城さんですが、2020年は思うような活動もできなかったのではないかと思います。2020年はどのようなことをされていたのか伺えますか?

玉城:確かにコンサートや講演は減りました、コロナ前は秋だけで20講演ということもあったからです。しかしコロナの間は実は相談が増えました。ですから、より向き合えることも多く、勉強になることも多かったです、それでYouTubeで番組も始めたのですが、そこでは様々な当事者の方(ひとり親家庭、引きこもり、精神疾患がある、産婦人科の先生、手話の先生)にお話を伺ったりもしました。その時間がとても有意義なものとなりました。

---餃子が大好きで、2015年には書籍「餃子女子」が話題になった玉城さん。
最近のお気に入りの餃子はどんなものですか?


玉城:私が今回開発した「藍餃子」です!
詳しくはこちら
https://tamakichiharu.com/information/14750/



---餃子のほかにはどんな食べ物がお好きなんですか?

玉城:キムチ!(笑)

---このWEBマガジンでは、ご登場下さる方の「Cheer Up!ミュージック」を伺っております。玉城さんの「Cheer Up!ミュージック」を教えて頂けますか?

玉城:ウルフルズの「とにかく笑えれば」。とにかく笑っていたいときに聞きます。

---今後の夢について教えて頂けますか?

玉城:現在までに33都道府県で「命の参観日」を行ってきました。全国を回ることが夢です。

---これからも精力的な活動、応援しております。どうもありがとうございました。

『ありがとう ごめんなさい 大好き』玉城ちはる

1.ありがとう ごめんなさい 大好き〜君が射す光〜
2.窓
3.しあわせのランプ
4.セピア

2021年4月パッケージ版リリース予定



先行配信リリース第1弾
『ありがとう ごめんなさい 大好き〜君が射す光〜』
『しあわせのランプ』
2021/01/20 配信開始
テイチクレコード
https://lnk.to/tamaki-chiharu_C969



楽曲先行配信リリース第2弾
『セピア』
『窓』
2021/02/17 配信開始
テイチクレコード




◆プロフィール
玉城ちはる / Tamaki Chiharu

1980年生まれ。広島県出身。
19歳で上京、音楽や芸能活動を始める。24歳の時偶然の出会いから中国人留学生の面倒をみることになる。その後「自身に出来る社会貢献」としてアジア地域の留学生支援活動「ホストマザー」を10年間継続、36名の留学生を送り出し、その模様が日本テレビ系「24時間テレビ」やNHKなどで取り上げられる。
2014年1月この10年間の「ホストマザー」の活動が認められ、公益財団法人日本ユースリーダー協会 第5回「若者力大賞〜ユースリーダー賞〜」を受賞。
現在、ホストマザーの経験を生かし全国の小中学校・高校・大学にて「命の参観日」という講演を多数行っている。さらに「自殺防止」「多文化共生」「児童虐待防止」をテーマに人権講演に呼ばれることも多い。
2011年から広島安田女子大学にて非常勤講師(多文化共生)を担当している。

執筆活動にも積極的で、2012年には自身初となる『エッセー集〜風になれば〜』(本分社刊)を発売。
2015年8月には、自他ともに認める無類の餃子好きという事で、女性目線による餃子愛の詰った餃子店ガイドブック+α『餃子女子』(ラトルズ刊)を発売。ベストセラーになる。 読むと餃子が食べたくなる!と話題になりAmazonランキング(8/26付)レストランガイド1位を獲得。

2014年9月24日初のフルアルバム『私は生きてる』にてテイチクエンタテインメントタクミノートよりメジャーデビュー。
2018年4月初のBEST盤『笑って泣いて、またわらう』リリース
2016年から始めた学校での講演「命の参観日」は4年で70校を超えた!
口コミだけで全国に広がり、さらには韓国、中国、台湾の大学へとアジアに広がっている。玉城のライフワークとなっている。

玉城ちはる Official Website
https://tamakichiharu.com/
Twitter
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Instagram
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