ピアニスト、作曲家として活躍中のAYAKIさん。今秋、ニューヨークを拠点とするコンテンポラリー・ジャズミュージシャンの精鋭陣とオンラインで繋がり、真のAYAKI Musicを世に届けるべくアルバム『Towards The Future』をリリースされました。
エレクトーンプレイヤーとして第一線で活躍し、人気フュージョン・バンドTRIXのメンバーを経て日本と世界を繋ぐ架け橋として今大きく羽ばたこうとしているAYAKIさんの現在の想いを知りたくて直接インタビューが実現。アルバム『Towards The Future』のこと、これまで歩んできた音楽人生などAYAKIファン待望のロング・インタビューをお届けします。(2024年12月)

---これまでソロアルバムやデュオのアルバム、さらにTRIX時代にも多くのアルバムに参加してきたAYAKIさん。今回、こういった海外ミュージシャンとのコラボでのアルバムリリースを企画した経緯について伺えますか?

AYAKI:3年前にちょうど世間がコロナで騒がれている時に、オンラインで特にアメリカのミュージシャンと繋がってリモートのコラボレーションをやっていた時期があったんです。
コロナ禍の前からニューヨークを拠点にする方とはFacebookでフレンド申請を送ったりしていたんですが、皆さん受け入れ体勢がいいのかすぐ承認して下さって、仲良くしていただいて。

そこからちょくちょく連絡を取りながら、「レコーディングをお願いしたいんですけど」と言ってみると、「いいよ、じゃあ音源送って」という話になって。それが2021年5月頃でした。
その頃、ちょうど自分が入っていたフュージョンバンド「TRIX」を2021年で卒業することになっていて、それを機にNYのミュージシャンとも本格的に繋がれたらと思いました。

---TRIXからAYAKIさんのご卒業は残念でしたが、そういう経緯があったのですね。

AYAKI:それまではアルバムのレコーディングというよりも、コラボレーションとしてレコーディングしてもらいYouTubeにアップするような形で考えていたのですが、せっかくだから自分がかねてより好きで憧れのミュージシャンの一人でもあるドラマーのエリック・ハーランド(Eric Harland)さんに「Beyond the Ability」という曲のデモ音源をお送りしたら、本当にものの数分で返信がきて「何なんだ、この曲は!これは凄い!」って。

それで、「レコーディングするならこういう方法があるよ」とか、マイクの録り方まで細かく教えて下さって。自分の場合はレコーディングのギャラはこのぐらいとか、最初の段階で契約のお話まで!「それで良かったらまた連絡下さい」って。

---それは凄いですね!エリック・ハーランドさんのことは今回初めて知りましたが、かなり注目されているドラマーなんですね。

AYAKI:そうですね。NYでは中堅クラスで、多分最も多忙なドラマーの一人ですね。
そのエリックさんに、「じゃあお願いします」って連絡して、ドラムだけ録音するのもなぁと思ったんです。ベースはどうするか?ギターはどうするか?と考えて、最初はエレクトーンとドラムのコラボレーションという形で考えてたんですけど、ギターも録りたいなと思い、かねてより繋がっていたギタリストのギラッド・ヘクセルマン(Gilad Hekselman)さんにレコーディングをお願いしてみたんです。

そうしたらギラッドさんが「このドラムは誰が叩いてるの?」と聞いてきて。「エリック・ハーランドさんです」「やっぱりこのドラミングの価値は凄いから、エレクトーンやmidiの音源で終わらせるのではなくて、全部生でレコーディングした方がいいよ。ニューヨークには選りすぐりのミュージシャンが沢山いるから、AYAKIの曲ならきっとやってくれると思うよ」という話になって。ギラッドさんから「君の音楽をこんな自己完結だけで終わらせてしまうのは本当にもったいないし、素晴らしい曲だから、絶対にチューニングして世に放った方がいい」と言ってくれたんです。まさかギラッドさんからこんな言葉が出るなんて思わなくて。

それで「どんなミュージシャンが好きなの?」と聞かれて、「この人ならやってくれると思うよ」というところから始まりました。

---クレジットを拝見すると、Akira Ishiguroさん、Tomoko Omuraさんといった日本人ミュージシャンのお名前もありますね。

AYAKI:石黒晃はバークリーの同級生です。大村朋子さんはバークリーの先輩にあたる方で、大村さんのご協力でストリングセクション全員キャスティングして頂いたんですよ。

---今回のアルバムのアレンジは、ストリングスも含め全てAYAKIさんですか?

AYAKI:はい、そうです。ストリングスアレンジは初めてではないですが、デイブ・エガー(Dave Eggar)さん(Cello)にかなりアドバイスを頂きながらセクションを作りました。

管楽器はかねてからご一緒にやりたいと思っていたアラン・ファーバー(Alan Ferber)さん(Tb)。この方のビッグ・バンド等のサウンドがものすごく好きで、そのことをご本人にメールして「もし良かったらやっていただけませんか?」とデモを送ったら一発でOKで。
アランさんとはさらに次回作も一緒にやりたいという話が出ています。

---どんどん繋がっていくご様子に圧倒されます。

AYAKI:輪が繋がっていくというか、次々話が進んでいって嵐のように目まぐるしく変わっていくという感じですね。

---ここからはアルバムの収録曲について1曲ずつお伺いします。
まずは1曲目の「Relaxin」。フェンダーローズの音色が美しくて、タイトル通りリラックスできる美しい曲ですが、どのような時にできたのですか?


AYAKI:自分のピアノパートをレコーディングしてる最中に、ちょっとリラックスできるようなバラードの曲を即興的にやりたいなと思いついて録りました。まさに一発録りですね。

---そうだったのですね!すごい…。ピアノソロの曲では4曲目の「Movement」、こちらはAYAKIさんの決然とした思いのようなものを感じましたがいかがですか。

AYAKI:「Movement」、動きですね。最初は、自分がどこにどう向かっていくんだろうか?という、その心情をそのまま音として即興的に作ったんです。
そこから、もう少しピアニスティックな形で、よりクラシックな要素もちょっとある中で作ろうと思い、1回録ったものをプレイバックして、より作品らしくまとめました。
実はピアノはこの曲とJ.S.Bach 「Small Prelude BWV 937」とタイトル曲の『Towards the Future』とは変えているんです。またこの曲とJ.S.Bach 「Small Prelude BWV 937」のピアノレコーディングでは、エンジニアさんにわざわざスタジオまで来て頂いて出張レコーディングしていただきました。

---3曲目、バッハの「Small Prelude BWV937」もとても好きです。様々な楽器が入ってきてとても美しいですね。特にシンバルの音が綺麗で印象に残りました。

AYAKI:この曲のドラムはイスラエルのダニエル・ドール(Daniel Dor)という人なんですよ。
今回ドラマーは3人参加して下さいました。エリック・ハーランド(Eric Harland)さん、オベッド・カルヴェア(Obed Calvaire)さん。オベッドさんはウィントン・マルサリス・バンドのドラマーで、実はウィントン・マルサリスセプテットが来日の時に彼も同行していて、運良くお会いしてお話する事が出来ました!!

---ベースの音も美しいですよね。

AYAKI:デンマークのベーシスト、ジェスパー・ボディルセン(Jesper Bodilsen)さんが弾いてくれました。今回はニューヨークのみならずイスラエル、デンマークと世界各国から参加して頂いて。

---まさにグローバルなアルバムですよね。
エリック・ハーランドさんも絶賛した2曲目の「Beyond the Ability」はどのような経緯で作った曲ですか?


AYAKI:これは元々TRIXのアルバム(注:2017『FORTUNE』)に入っていた曲だったんです。
ちょうどその頃、トロンボーンのアラン・ファーバーさんの曲やエリック・ハーランドさんの曲など、コンテンポラリーのJAZZをすごく好きになって、ハマり出してきた頃に変拍子のコンテンポラリー系の曲を書きたいなと思い、初めて書いた曲です。
その時は管楽器も入れずにmidiのキーボードで入れたんですけど、いつかは形にしたいなと思っていました。

---それが今回実現したわけですね。
5曲目のアルバムタイトル曲「Towards The Future」は新曲ですか?力強さを感じますし、ストリングスが絡んでくるあたりも素晴らしくて。


AYAKI:これは新曲ですね。ちょうどコロナ禍に、自分がピアノをもう一回しっかりとやり直したいなと思うようになって、自主練をしていたんです。
その頃に今回のバッハの曲のアレンジを始めて、それが出来上がったと同時にこの曲にとりかかり始め、ピアノでスケッチをしていました。ピアノでスケッチしたものをノートに書いて、そこからリードシートにして、1回構成を作っていって、それからオーケストレーションをこんな感じにしようと頭の中でイメージが湧いて、パソコンの音源編集をしました。

たまたまちょうどこの時期に、自分が大好きなジャズコンポーザーのマリア・シュナイダー・オーケストラや、クリストファーズ・オーケストラなど今のニューヨークのコンテンポラリー・ジャズのビッグバンド・サウンドを研究していました。
それにちなんで自分もせっかくだから曲を書いてみようかな、というのもありましたね。

---AYAKIさんの緻密な作曲方法に驚きました。
ここからは、せっかくお会いできたことですし、AYAKIさんの音楽人生についてじっくり伺いたいと思います。
プロフィールを拝見すると、まず「2歳でエレクトーンを弾き始め」とありますね。


AYAKI:本当に"突然"弾き始めたって親が言ってました。自由にさせたほうがいいんだろうなと思っていたようで、本当に好きに弾いていましたね。
エレクトーンっていろんな楽器の音が出るからハマっちゃって。
当時、母親が家で音楽教室をやっていて生徒さんの演奏が聴こえてくるという環境もあり好きになったのが大きいです。
それで、ヤマハに通わせたほうがいいということになって、4歳から通い始めました。

---11歳からはJOC(注:ジュニア・オリジナル・コンサート、ヤマハ音楽教室で学ぶ15歳以下の子どもたちが、自分の心に感じたことを曲にし、自ら演奏するコンサート)に出演されていたとか。

AYAKI:その時期はエレクトーンとピアノ両方やっていましたが、ピアノは趣味というかお遊びでやっていました。今考えてみたら、先生にはそこまで厳しくされず、柔軟に本当にやりたいように、いう形でさせて下さったのは良かったですね。

---これまでどんな先生に師事なさったのですか?

AYAKI:師事した先生はたくさんいるんですけど、工藤雅子先生が心に残っています。

---わぁ、私はクロスオーバー、フュージョンが大好きなので、学生時代は工藤雅子先生アレンジのエレクトーン曲集をよく弾いていました。

AYAKI:工藤先生に初めて出会ったのは小学校1,2年の頃です。その後しばらくご無沙汰していたのですが、中学に入ってからエレクトーンポピュラーコースで5年ほどお世話になりました。
やっぱり自分の原点はエレクトーンにあって、知り合いのミュージシャンもエレクトーン出身の人が多いです。例えば作曲家の挾間美帆ちゃんとか。今ではNYで活躍してますね。

---楽器を演奏し始めると、リスナーとしてもさまざまな楽曲に興味がわいてくると思うのですが、そのあたりはいかがでしたか?

AYAKI:エレクトーンを習っていろいろな曲に触れながら、リスナーとして一番最初にハマったのが、デイブ・ウェックル(Drums)の「Hard Wired」。「かっこいい!こういう曲を作りたい」と思うようになりました。そこからデイブ・ウェックルの様々な曲を聴くようになり、「GRPオールスター・ビッグ・バンドのこういう曲もいいわよ」と工藤先生に教えていただいて、ビッグバンドを聴くようになりました。



---中学になると部活もあると思いますが、音楽関連の部活に入部なさったのでしょうか?例えば吹奏楽部とか?

AYAKI:入りました!中学1,2年の時ですね。テナーサックスを吹いていました。

---かっこ良過ぎですね!いろんな楽器を演奏されてきたんですね。

AYAKI:中3になってからは受験(国立音楽大学附属音楽高校)もあるので、ピアノの練習を始めて…。それまではピアノを練習するほうではなかったんですけど、受験を機にピアノを本格的に弾くようになりました。
というのも、工藤先生から、ジャズピアニストでこんな素晴らしいアーティストがいると教えて頂いたのが小曽根真さん。「うわ!なんだ、このピアノすげぇ〜!」って(笑)。
工藤先生の影響は大きくて、ブラジルのピアニスト、イリアーヌ・イリアスも聴くようになりました。

---工藤先生から様々なことを習ったのですね。

AYAKI:そうですね。ミュージシャンの作っているサウンドのご紹介が多くて、CDも貸して下さって。エレクトーンの指導というよりは音楽のご紹介が多かったですね。

---高校卒業後、バークリー音楽大学に進学なさったそうですが、バークリーには何年ぐらい在学するものなのですか?

AYAKI:早いと1年半ぐらいの人もいますし、僕は語学のこともあったので、実質4年ぐらいでしょうか。2002年10月から2003年の5月まではいったん語学学校に通いました。
恥ずかしながら、相手の言ってることが何も分からない状態で行ったので、買い物すらできない、タクシーにも乗れませんでした(笑)。

---バークリーではどのようなことを学ばれたのでしょうか?

AYAKI:ジャズコンポジション・アンド・アレンジという学科に行きました。
なぜ作曲の方に行こうとしたかというと、エレクトーンの工藤雅子先生が、ご自身がビッグバンドを大好きだということもあり、ビッグバンドの曲を沢山聴かせて下さったんです。
それで「ビッグバンド、いいなあ」ということと、工藤先生がバークリー留学時代に小曽根真さんとご一緒だったそうで、その関係もありヤマハの上層部経由で小曽根真さんに2回程、独学のジャズピアノをクリニックという形で聴いていただき、さまざまなアドバイスをいただきました!
実はバークリーに行くか行かないか悩んでいたんですが、小曽根さんから「AYAKI君なら問題ないから行っちゃいなよ」その一言で「行きます!」って感じでした。
それで奨学金オーディションなどいろいろ準備をして、推薦状が必要なので小曽根さんに書いていただきました。

---小曽根さんのお墨付きとは凄すぎですね…。

AYAKI:そこでバークリーへの道が開かれて、小曽根さんから、ピアノのパフォーマンス(演奏)の専科をとっても、AYAKIくんはすぐ取れて終わっちゃうだろうから、ジャズコンポジションを勉強したほうがいいかも、というアドバイスを頂きました。

---バークリーには様々な学科があるのでしょうか。

AYAKI:そうですね。音楽制作部門、ミュージックビジネス、理論系などたくさんあります。
その中でもバークリーで一番を誇ってるのが、ジャズコンポジションです。

---やはり沢山作曲したりアレンジしたりする日々だったんでしょうね。

AYAKI:寝れた日が全くないぐらい(苦笑)。下手したら1〜2日でビッグバンドの曲を1曲書けとか。
すぐにビッグバンドの曲を書けるわけではないので、まずホーンセクションの書き方、リズムセクション、リードシート、ノーテーションの仕方まで1からくまなく全部コースをたどっていってビッグバンドが書けるようになるところまで行くんですけど、テキストが全部英語なんですよね(笑)。
「なんだこれは?こういうことかな?」と自分で推測しながら。最初の一年半ぐらいは分からないことだらけで、ハーモニーの理論も分解して覚えていって、実践して耳で慣れて覚えるという感じでした。

---ハードな日々だったのですね。

AYAKI:授業が終わった後に先生に質問できる時間帯があるのですが、毎日行っていたので受付のお兄ちゃんに顔を覚えられてしまいましたね(笑)。
家でやるよりも、席が空いたらそこでもう作曲の宿題をやっちゃって、先生が通りかかったらつかまえてチェックしてもらって。
当時はまだパソコンの楽譜作成ソフトが普及していなかったので、手書きでビッグバンド総勢何十人の分を譜面に書いていました。
そして、自分の作曲やアレンジを音出ししてくれるバンドに持っていき、先生からOKが出たら次の単位、という繰り返しでした。

---曲のテーマは自由に作るのですか?

AYAKI:まず先生にアレンジや構成の説明をして、先生からは「こういうテクニックを使っていいから」と言われて、あとはお任せ、という感じでした。
だいたいペケにされることはなくて、「OK!グレート、グレート!」って言ってくれるんで「あれ?ここは結構厳しいって聞いてたけど…そうですか、ありがとうございます!」みたいな。
周囲のルームメイトの中には、授業が早すぎてついていけなかったり、理論が全く分からない状態で行った人もいましたが、音楽に関して先生方は厳しくて、辞めていく人も結構いましたね。

---厳しい世界なんですね。ちなみにその頃作った曲で、今もレパートリーにしている曲はありますか?

AYAKI:ありますね。ちょうど先日のライブで久しぶりに弾いたナンバー。ボストンでの生活に慣れて、ちょっと1曲書いてみようかな?と思い作った曲です。「Autumn in Boston」といって、1stアルバム『Autumn in Boston』に入っています。

先日開催された僕のバースデーライブでは、元々キーボードをやっていて、ピアノもできて、トランペット、ピアニカ、フリューゲルホルンとマルチに演奏するプレイヤー藤井空さんが参加してくれました。

---藤井空さん。いま話題のフュージョン・バンド、4GENEXYZ(フォージェネシズ)でも活躍されていますね。

AYAKI:僕、結構サウナ好きなんですけど、最近エレクトーン繋がりで「AYAKING サウナ会」というのを作ってて(笑)。メンバーは空さんと、もう一人。エレクトーンで若手で大活躍中の川上天馬くん。このメンバーでライブもやりたいねと話してて、今回実現したんですよ。

---楽しそうですね!AYAKIさんはこれまでさまざまな方とコラボレーションを展開していらっしゃいますよね。
せっかくなのでTRIX時代のお話もお伺いしたいです。
TRIXはキーボードの窪田宏さんが2012年に脱退して、AYAKIさんは2013年に加入。それは窪田さんからのご紹介だったのかな?と思っていましたが、いかがですか?


AYAKI:そう思われがちですよね。でも違うんですよ。これもまたすごいご縁があって。
ちょうど僕がアメリカから帰ってきて1stアルバム『Autumn in Boston』をリリースするので、月刊エレクトーンという雑誌に掲載をお願いしたのですが、ちょうどTRIXもその頃けっこう同じ雑誌に掲載されていたんですよね。
それでTRIXのリーダー、熊谷徳明さん(Drums、ex.カシオペア)が僕の記事を見て、「ん?なんだ、こいつは!俺のバークリーの後輩じゃないか!しかも首席!どういう奴なんだ!?」って(笑)。

それで僕の当時のマネージャーから「実はTRIXの熊谷さんが連絡をとりたがっています」って言われたんです。
僕の友人がTRIXの大ファンだったので、僕もTRIXのライブはお客さんとして聴きに行ったことがあって。そのことを話したら、熊谷さんが「えっ!そうなの?何それ!」みたいな感じで(笑)。

---熊谷さん、楽しそうな方ですね。TRIXは演奏テクが凄いのにコミカルな要素もたっぷりですものね。

AYAKI:お客さんとしてTRIXを見た時に、クールな窪田さんしか知らなかったので、「え?窪田さん、割烹着着てる!?」当時の自分は目がキョトン、でした(笑)。

---分かります。クールで長年憧れていた窪田さんが電動ヅラをパカパカさせているなんて衝撃でした(笑)。
でも、加入してからはご自身でもやったんですよね。


AYAKI:やりました(笑)。TRIXを卒業するときが極めつけで、ピーチ姫ですからね。
たまたま熊谷さんがマリオのようなイメージの曲にしたいと言って作った曲があり、みんなでマリオのような衣装にして。僕はピーチ姫の衣装だったんです(笑)。
TRIXはエンターテインメント性があって、本当にいいバンドですよ。

---9年間TRIXにいて一番の思い出を伺おうと思ったのですが…やはりピーチ姫でしょうか。

AYAKI:ピーチ姫、お客さんもすごいゲラゲラ笑うんですよ。多分、今世紀最大の思い出なんじゃないかなって。
手袋もしてるんですが、手袋するとまず絶対弾けないんですよね。それなのに32分音符の高速の曲をやらされるという(笑)。さすがテクニカル・フュージョンバンドというか。



---このWEBマガジンでは恒例の質問で、「あなたのCheer Up!ミュージックを教えて下さい」というのがあるのですが、AYAKIさんのCheer Up!ミュージックについて伺えますか?

AYAKI:ピアニストとしてはAYAKIの十八番なんじゃないかと言われてる、ミシェル・ペトルチアーニの「Looking Up」という曲です。



ハイテンションになるわけではないんですけれど、でも、なんかすっと心に寄り添える何かがある曲です。リズムもラテンフュージョンのような。
すごくゆったりして聴ける曲で、僕もライブで弾くことがあります。

---ご紹介ありがとうございます。とても心に沁みる曲ですね。いっぺんで大好きになりました。
優しい気持ちになれるようなMVも素敵なので、ぜひ読者の皆さんにも視聴いただきたいです。
お時間も長くなりましたが、ここまでお話を伺うと、次作の構想も練っていらっしゃるんでしょうね。


AYAKI:同じくビッグバンドで、NYでレコーディングを計画しています。
今回ミックス、マスタリングをして下さった方は現在NYと東京を行き来していらっしゃるんです。その方の繋がりで、「ベースとドラムに関しては紹介できるから任せて!」という感じで。
あとは曲をどんどん書きためながら、タイミングを見ているところです。

---それは楽しみですね。

AYAKI:2026年に全世界のジャズコンポーザーやアレンジャーが集うシンポジウムみたいなものがあるんです。それでビッグバンドのコンテストやコンペが頻繁に行われるので、どこかのタイミングでレコーディングした作品をコンペに応募することを計画しています。
それに、コネクションをさらに広げて、自分の作品で日本とアメリカを繋げていきたいということを考えています。

---先々まで緻密に未来を見据えていらっしゃるんですね。AYAKIさんのますますのご活躍と新作が本当に楽しみです。本日は貴重なお話をたくさんありがとうございました。






Towards The Future / AYAKI

1.Relaxin
2.Beyond the Ability
3.Small Prelude BWV937 (J.S.Bach)
4.Movement
5.Towards The Future

AYAKI(pf,ep)

Drums: Eric Harland, Obed Calvaire, Daniel Dor
Bass: Linda May Han Oh, Jesper Bodilsen
Guitar: Gilad Hekselman, Akira Ishiguro
Sax: Alex Terrier, Michael Thomas
Tp & Flug: Michael Rodriguez
Tb: Alan Ferber
Cl & Bcl: Matthew Fontana
Violin: Tomoko Omura, Meg Okura, Joe Dennizon
Viola: Benjamin von Gutzeit
Cello: Dave Eggar

All songs composed by AYAKI except track 3.
Mixed and Mastered by Akihito Yoshikawa(Studio dede)

発売日:2024年10月12日
規格品番:AMC-1019
レーベル:AYAKI MUSIC
価格:3,000円(税込)

購入はこちらから AYAKI Jazz Store
https://ayaki.official.ec/



◆AYAKI (Pf) プロフィール
2歳でピアノとエレクトーンを弾き始め、4歳よりヤマハ音楽教室にて本格的に学ぶ。2000年、インターナショナルエレクトーンコンクール第2位(1位なし)受賞。
国立音楽大学附属音楽高校でピアノ専攻を卒業後、渡米。バークリー音楽大学ジャズ作曲科に入学し、学内で様々な名誉ある賞を受賞、2006年に首席で卒業。
2013年から2021年まで、日本を代表するフュージョンバンドTRIXにてキーボード奏者として活動し、2021年にJAZZ JAPAN AWARDを受賞(フュージョン部門にて)。
その後、日本とアメリカをつなぐ日米AYAKIプロジェクトを立ち上げ、丸3年の制作期間を経て、2024年10月12日に第一弾【AYAKI Towards The Future】を自主ブランドレーベル“AYAKI MUSIC"よりリリース。
国内外のアーティストのレコーディングやライブ、ジャズフェスティバル出演の他、ピアノ及びエレクトーンのアレンジ曲集出版や、中学・高校生を対象にした芸術鑑賞教室でのAYAKIビッグバンド公演、また後進の指導などの音楽教育普及にも力を注いでいる。

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