子供たちに大人気の番組「大!天才てれびくん」で話題を呼んだ「ハイフライングガール」のエイプリルズによるセルフカバーバージョンをはじめとした4曲を収録したニューシングル『ハイフライングガール』が大好評のエイプリルズ。

今回はリーダーであり作詞・作曲のほとんどを手がけるイマイケンタロウさんの魅力にググッと迫ってみたいと思います。



---「ハイフライングガール」、夢があって楽しくなる曲で、うちの姪も大好きなんです。どんな経緯でできた曲なのですか?子供たちからの反響はいかがですか。

イマイ:ありがとうございます。
昨年、「大!天才てれびくん」の番組プロデューサーから制作の依頼をいただきまして、番組に出演している岡田結実ちゃんという女の子のために書きました。
自分でもお気に入りの曲だったのでエイプリルズでセルフカバーしたいなと思っていたのですが、やっと実現できました!
現代らしくTwitter、Facebookなどからたくさんの反響をいただきましたよ。
「天才てれびくん」は20年続いている番組なので子供から大人まで幅広い層に人気があって、受験生や主婦の方など、いろいろな方から感想をいただけたので嬉しかったですね。


---「大!天才てれびくん」といえば、イマイさん/ムーンライダーズの岡田徹さん/elektelのpolymoogさんによるユニット"CTO LAB."の曲『世界はBON HI-BON!』が2013年度オープニングテーマとして流れているんですよね。


イマイ:はい。現在、絶賛放送中です。
こちらは来年3月まで流れますので、夕方はぜひNHK Eテレを見てみてください!
ボーカルはほぼ全編、僕が歌っています。
TALKERという楽器を使ってロボットボイスに加工されているのでわかりにくいのが難点ですが(笑)


---イマイさんはTBSアニメ「フォトカノ」キャラクターソングアルバムにも曲を提供されているそうで、最近ますます活動の幅が広がっていますね。

イマイ:今年に入ってからアニメ関連の仕事が増えまして。
他にも「この中に1人、妹がいる!」という妹がたくさん登場するアニメのリミックスもやらせていただいています。
「フォトカノ」も妹キャラへの楽曲提供でしたし、なぜか妹関係の曲の依頼が多いんですよね。
あ、よく考えたら岡田結実ちゃんもお兄さんがいるので、妹ですね(笑)


---さて、イマイさんの音楽の原点について伺いたいと思います。
子供の頃、どんな音楽が好きでしたか?
初めて買ったCD・レコードや、楽器を始めた時期などを教えて下さい。

イマイ:小学生の時はピアノを習っていたんですけど、ただの習い事という感じで、数年でやめちゃいましたし、子供のころは実は音楽にはそれほど興味がありませんでした。初めて買ったCDは中学生の時で、松任谷由美さんの「天国のドア」というアルバムです。
その後、本格的に音楽にのめり込んだのは高校生からですね。
友達のお姉さんが「フリッパーズ・ギター」やその周辺が好きだった影響で、いわゆる渋谷系と呼ばれる音楽にはまっていきました。


---バンドはエイプリルズが初めてだったのですか?高校時代などもバンド活動をなさっていたのでしょうか。

イマイ:高校時代は剣道部で、バリバリの体育会系だったんですけど、小学校からずっと剣道をやっていて、もう剣道はいいかげん飽きてきてしまったので、ある日、部活の友達と一緒にフリッパーズ・ギターや小沢健二のコピーバンドをはじめたんです。
ただ、バンドと言っても2人っきりで。
他の友達はビジュアル系とか、ジュディマリとかのコピーをやっていて、フリッパーズのような曲をバンドでやってくれそうな友達ってそうそういなかったんですよね。
しかたなく友達がギターで、僕がキーボード。
ドラムとかベースとかは居なかったので、パソコンで作ったオケを流して演奏していました。
雰囲気的には完全に「デトロイトメタルシティ」のホイップラブクリームスです(笑)


---エイプリルズは筑波大学の音楽サークルで始まったんですよね。その頃のお話をぜひ。

イマイ:大学では軽音楽サークルに入ったんですが、さすがは大学。
渋谷系好きが何人か居たので、ボーカル、ギター、ベース、キーボード、ドラムと、やっとバンドらしいバンドになりました。
それがエイプリルズです。
結成当初のメンバーで残っているのは僕とイグチさんだけですが。
大学時代はエイプリルズ以外にもいくつかバンドを結成して、フリッパーズ・ギター、小沢健二、コーネリアスの曲はもちろん、他にもたくさんの曲をコピーしたんですけど、覚えてるのは、The Cardigans、Cloudberry Jam、THE JAM、The Stone Roses、The Beatles、The Who、Blur、ホフディラン、The Apples in Stereo、カヒミカリィ、大瀧詠一、ブリッジ、NEIL&IRAIZA、Specials、サニーデイサービスあたりですかね。
こうやって名前を上げると時代を感じてちょっと恥ずかしいですね(笑)


---その頃はリスナーとしては、どんな音楽を聴いていましたか?

イマイ:渋谷系が好きだった人は皆、そうだと思うんですが、いわゆる元ネタと呼ばれるルーツ音楽をかたっぱしから聴いていました。
それと、大学生になった時は、ブリットポップが流行していたこともあり、UKロック/UKインディを聴くようになり、そこから時代を遡っていって、ニューウェーブ、ネオモッズを経由して、THE WHOやビートルズにたどり着くみたいな聴き方をしていましたね。
あとはUSインディーが好きで、The Apples in StereoをはじめとするELEPHANT6レーベルのアーティストとかはよく聴いていました。
20歳前後はとにかくいろいろな曲が聴きたくて仕方がなかった時だったので、毎週末、渋谷のHMVに行って、渋谷系コーナーを覗いてCDをチェックして、ディスクユニオンで中古CD・レコードをあさって、夜はUK/USインディー、フリーソウル、HCFDM(ハッピーチャームフールダンスミュージック。懐かしい。。笑)あたりのクラブイベントに通うっていう生活をしていました。


---イマイさんといえば、やはりシンセをかっこ良く操る姿を思い浮かべます。シンセとの出会いについて教えて下さい。

イマイ:僕が音楽を始めた高校生の頃は、パソコンで音楽を制作するDTM(デスクトップミュージック)というスタイルが浸透してきた頃だったので、初めて買ったシンセサイザーは、鍵盤付きのものではなく、YAMAHA TG300という、パソコンで音楽を奏でるための音源モジュールでした。
高校生の頃は、音楽よりもむしろパソコンに興味があって、パソコンで何か作りたいと思って始めてみたのが、たまたま音楽だったという感じですね。
その後、大学で知り合った友人がシンセサイザーコレクターで、MOOGとかProphet-5とかパッチシンセなんかを触らせてもらっているうちにシンセサイザーでの音作りが大好きになっていきました。


---ここからはイマイさんのプライベートについてお伺いしようと思います。
イマイさんはどんな本をお好きですか。

イマイ:児童文学とかSF、ジュブナイルものが好きです。ライトノベルもちょこっと読みますね。
今、部屋の本棚にある小説を順に読み上げていくと、、
「オズの魔法使い」「はてしない物語」「モモ」「冒険者たち」「クレヨン王国」「ハリーポッター」「星の王子様」「長くつ下のピッピ」「海底二万里」などなど。
うーん、古くてベタですね(笑)
でも実は、小説よりもマンガやアニメの方がたくさん観ていますね。


---マンガやアニメはどんなものを?

イマイ:最近買ったマンガの新刊だと、、、「少年よギターを抱け」「へうげもの」「愛…しりそめし頃に」「ジョジョの奇妙な冒険 第8部」「おおきく振りかぶって」「ワンパンマン」などですね。
あと、僕はトキワ荘関連が大好きなので、藤子不二雄や手塚治虫なんかのマンガは大抵持っていて、他には下に二人妹がいた影響で、吉住渉とか岡田あーみんとか柊あおいなどの少女漫画を読んでいたので、今でも少女漫画はそこそこ読みます。

アニメは、今年入ってからのものだと、「進撃の巨人」「げんしけん二代目」「Free!」「団地ともお」「ちはやふる2」「惡の華」「フォトカノ」「たまこまーけっと」あたりでしょうか。


---最近ハマっているものやマイブームなどあれば教えて下さい。

イマイ:最近というわけではないのですが、ガジェットなハイテク機器が大好きなので、携帯電話とかタブレットとかを必要も無いのにむやみに買いすぎる癖があります。
今は、SONYから出るレンズスタイルカメラに興味深々です。写真全然撮らないのに(笑)
あとは、去年からずっと「ドラゴンクエストX」にはまっています。
他にもやってみたいゲームがたくさん出てるので、そろそろやめないと。


---イマイさんの性格を自己分析すると?

イマイ:超ポジティブ。悩みとかストレスとかは感じたことがありません。
というか、そういうことから積極的に逃げます(笑)
あとは優柔不断。レストランとかに行くとメニューを決めるのが大抵、一番遅いです。
そしてインドア派。家に居てパソコンして、テレビ見て、本を読んで、音楽を聴くのが大好きです。


---今後のエイプリルズや、イマイさんご自身のスケジュールを教えて下さい。

イマイ:エイプリルズは今年CDデビュー10周年なので、それに関連した事をやりたいと思いつつも楽曲制作の仕事が山積みなので、それをひとつずつ仕上げていっています。有難い事なのですが。


---最後に、「Cheer Up!」に遊びに来て下さった方には、「あなたのCheer Up!ソング、もしくはアーティストは?」という質問をさせて頂いております。
イマイさんにとっての"Cheer Up!ミュージック"をぜひ教えて下さい。


イマイ:ハイフライングガール。元気になれます!
MVを公開したのでぜひご覧ください↓




---どうもありがとうございました。




『ハイフライングガール』エイプリルズ

1.FLICK AND SHOUT
2.ハイフライングガール (オリジナルバージョン)
3.Catch! Groove Catch!
4.Catch! Groove Catch! (reprise)

2013年7月3日発売
1,000円(税込)
品番:DQC-1105





イマイケンタロウ(エイプリルズ)プロフィール:
男女ツインボーカルバンド「エイプリルズ」のリーダー。エイプリルズではほぼすべての楽曲の作詞・作曲・編曲をし、ライブではボーカル&ギターを担当。これまでに5枚のアルバムをリリースした他、2013年7月3日にニューシングル「ハイフライングガール」を発売!
岡田徹(ex. ムーンライダーズ)、polymoog(ex. elektel)とのテクノポップユニット「CTO LAB.」としても活動中。
NHK Eテレ「大!天才てれびくん」への楽曲提供、オリックスバファローズのマスコット「バファローベル」のキャラクターテーマソング、コナミ「jubeatシリーズ」やタイトー「ミュージックガンガン!」シリーズ等の音楽ゲームへの楽曲提供などの他、国内外さまざまなアーティストの楽曲提供、アレンジ制作やリミックスワークも手がける。


エイプリルズオンライン
http://aprils.jp/

CTO LAB.
http://ctolab.net/

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