2019年に本名のDAIJIRO NOZAWAとしてヒーリングアルバム『CHILL OUT PIANO』を配信リリースなさったキーボーディストのDIEさん。この春に第二弾、『CHILL OUT PIANO 2』が配信リリースされました。
現在の不安な日々により、気持ちの浮き沈みがあったり、よく眠れないという方も多いのではないでしょうか。そんな時にこそ聴いてほしいのがDIEさんの癒しのピアノです。
喜怒哀楽の感情に寄り添い、気持ちを柔らかくほぐしてくれる全7曲。それぞれの曲に込めたDIEさんの想いやDIEさんの近況、そしてファンへのメッセージ。盛り沢山にお届けします。(2020年5月)

---このような時期にDIEさんの新作が聴けて本当に嬉しいです。
制作はいつ頃からされていたのですか?


DIE:ライブでやってて音源になってないものなどもあったので、アルバムにしようと残り4曲の制作にかかったのは、このコロナ禍の最中、3月くらいからですかねぇ。
3月頭から毎週火曜日に【DAIJIRO NOZAWA のSPECIAL TUESDAY 】と銘打ってピアノ曲を毎週アップします、って宣言して行動して、、その頃から曲溜まったらアルバム出そうってなってました。

---昨年夏に前作『CHILL OUT PIANO』のインタビューをさせて頂きました。
http://www.cheerup777.com/die2019.html
その後、こちらのアルバムの反響や感想はいかがですか?


DIE:おかげさまで多方面から驚きと賛辞の声など、Cheer Up!さんのインタビューも含め好評でしたよ(笑)。
やっぱり嬉しかったのは、お友達ミュージシャンやROCKバンドでのDIE しか知らなかった人たちがヒーリングピアノにすごく反応してくれて。いい意味で裏切られたと(笑)。狙い通りだぞ、と(笑)。

---今作で感じたのは、シンセの音色がピアノの魅力をいっそう盛り上げているということでした。
DIEさんはどういうシンセを使っていらっしゃるのですか?アレンジで心がけていることなどあれば教えて頂けますか?


DIE:うんうん、そうです。弦とかも含めるといろんなソフトシンセ使ってますね、今回は。
アレンジで心がけてること、うん、、音を入れすぎず、心を揺さぶれるようなもの、、かな。

---今までのアルバム通して、DIEさんの作る曲のメロディーの美しさに心ひかれます。どうやって作っていらっしゃるのかなあ〜?ってとても気になるんですよね。
『音の処方箋』インタビューでは、「思いついたり降ってきたりするとすぐ作り始めて意外とすぐ形にはなるんですが、そこから自分が本当に気に入らないとすぐ作業やめてしまう」との回答を頂きましたが、その後、作曲方法などに変化はありますか?


DIE:ありがとうございます♪今も本当に同じです。最近のソロ作品、いや自分の曲作りは、一度寝かせることが多いです。気に入ってても全部仕上げる前に一度寝かせてから展開するシーンを作ったりするといいみたい。
気に入ってるとリビングに戻ってくつろいでるときも、あのあとどうしようかなぁ、って考えてて、一度楽器やパソコンなどトゥールがないとこでイメージしたりすると割とでっかいコンセプチュアルな方向に行くようです。
で、ダメな日は全くダメ(笑)。もうワンフレーズだけメモしてすぐやめます(笑)。

---ここからは1曲ずつお話をお伺いします。

◆1.FLOW
---カッコいいベースで始まるFLOW、現在の閉塞感のなかで聴くといっそうグッときますね!
あまり外に出られない現在、心を解き放ってくれるようなおおらかな歌、魂だけは自由に飛ばしたい!という気持ちにさせられました。


DIE:まさにその通りで。自粛の始めの1ヶ月くらいはヒーリング系ピアノが好評で、僕自身もSTAY HOME の今こそ『癒しのピアノ』の役立つ時かも、って前のめりだったんですが、1ヶ月半くらい経って、、ちょうど自粛疲れみたいなワードも出てきた時かなぁ、癒しよりもおりゃーって元気になれる踊れる曲作りたいな、って思い始めたんです。
とにかくドラムのフィルのあとにライブでみんなで『HELLO〜!!』って叫ぶ歌にしようって(笑)。
あとは90年代のBECKみたいなミクスチャーと思わせて「君に会いたい」、って歌った後はロマンチックでメローなピアノソロでマーヴィン・ゲイのWhat's goin’onの間奏みたいな展開で、ってのも最初のコンセプトでした。

---管楽器もシンセなのでしょうか?生楽器みたいにリアルですね。

DIE:管楽器もソフトシンセです。エレキギターも♪これはLIQUID INSTRUMENTS というソフトでいろんなフレーズを自分の音符、音階にエディットしながら作るすごい優れものです。ちょい面倒くさいですが(笑)。

---MVがまたすごくかっこ良くて、まさに心を自由に飛ばせるような心地良さなので、ぜひ多くの方に視聴頂きたいです。




◆2.BEAUTIFUL
---美しく流麗なピアノの音色が優しくて、あったかい涙が出そうになる曲。ところどころに入ってくる可愛い感じのSEに和みます。タイトルのとおり美しい曲!!

DIE:世の中の美しいとされるものへの讃美歌みたいなものです。テンポがないようなジャズ風なピアノ曲ってロック出身な僕の永遠の憧れです♪

◆3.MY ONLY LUXURY
---キラキラした感じで、リズムが細かく刻まれ、ピアノときれいな音色のシンセとのからみに聴き入ってしまいます。
DIEさんにとっての"LUXURY"とは?


DIE:これは元々神戸メリケンパークオリエンタルホテルのプロモーション用に依頼されて作った曲でして、そのホテルが海に突き出た島のようなまさにLUXURYそのものでした(笑)。
僕の"LUXURY"? 毎週火曜日、僕の音楽が誰かの癒しになってると実感できた時とかですかね。

◆4.THE SAME MOON
---MVでは美しい月の映像に優しくあったかいピアノ。「#同じ月を見よう」というタグが添えられていました。好きなアーティストのライブにも行けない時期、ファンの皆さんはDIEさんの気持ちを感じて嬉しくなったのではないでしょうか。
そして、「あれ?同じ月って・・・もしかして、Hi-Ho?」と嬉しくなったhideさんファンも多いと思います。
今年はhideさん関連のイベントも出来ずファンの皆さんも寂しい中で、さすがDIEさん!


DIE:本当にHi-Hoのフレーズがヒントになってて。発表する時にそう言おうと思って一応歌詞を確認したら『どこにいても見える月の数は同じ』だったんです。ちょっとだけニュアンス違ってたぁって(笑)。

最近ライブでドビュッシーの『月の光』をちょろっとだけ弾いたりしてて、俺も美しい月にまつわる曲作れたらいいなぁって前から思ってて。
そしたらこないだ『金スマ』でYOSHIKI特集やってて。当然hideちゃんのシーンで涙がポロポロこぼれて。hideちゃんに会いたいなぁって。
で、その2日後にこの曲が降りてきました。。




◆5.HURT
---さびしい曲だけど、心に寄り添ってくれているような優しさもたっぷり感じます。前作の「PRAY」のような感じで、哀しみに浸りたいときに合いますね。ストリングスの音色も美しくてドラマティック。

DIE:凄い!その通りです。前作の「PRAY」の位置にいる曲です。
これは最初に言ってたしばらく寝かせてた曲で、、久しぶりに開いてみたら、あ、これ途中から弦入れたら心揺さぶられるかも、って思ってピアノ弾きなおして弦を重ねました。
本当はこういう暗い不安定な曲いっぱい作りたい、大好きです(笑)。

◆6.LOVE CYCLE
---途中からのスネアドラムなどちょっとクラシカルな感じで懐かしさも感じました。
美しいメロディ―に身を委ねる幸せを感じました。LOVE CYCLEっていうタイトルもなんかいいですよね。


DIE:『CHILL OUT PIANO』を作ったときから、なんか映像や他の映像作品とコラボしたいと思ってて。昨年の10月くらいにコラボのお話いただいてトライしたのがこの曲です。
結果的にコラボは実現できなかったのですが、とてもいい作品ができたので今回収録することに。
どことなくせつなくてちょっとホッとする僕らしい曲かなぁと自分でも思います。

◆7.心ほどいて
---ピアノとユニゾンのシンセがきれいですよね。こちらもクラシカルな感じで、映画音楽みたいにも感じました。

DIE:これはやはり昨年11月にアニメとのコラボ曲として作曲しました。イメージは震災後の熊本への思い、自然の大きさ逞しさ、などをイメージして作りましたー。

---アルバム全体で、どの曲もだいたい3分前後と短めですが、何か意図はありますか?

DIE:曲の長さは全く考えていませんが、あんまりダラダラ長くならないように、とは思ってます。気持ちよくて眠くなるのがいいけど、飽きてつまらなくて眠くなられるのは嫌だなぁって(笑)。

---外出自粛で家で過ごすことが多い状況ですが、DIEさんのステイホームでの楽しみとか、どんなことをして過ごしているかなど教えて頂けますか?

DIE:まず第一に自分がやりたいことしかやらなくなりました。これは精神衛生上非常に大事なことなので、気持ちがヤられないようにするために、ね。
それとやるべきことを一つでもいいから決めること。ライブできなくなって、収入も減ってストレスはあるわけですから、今やれることを少しずつやる。僕の場合は火曜日のピアノ曲と動画編集。あとは本当にダラダラしてます。
4日前から仔猫をもらって飼い出して今とっても救われてます。動物の癒し効果は絶大ですねぇ。。

---また外出できるようになったらどんなことをやりたいでしょうか?

DIE:ライブやりたいです。
温泉行きたいです。

---今後の音源制作についての予定や展望についてお願いします。

DIE:さらにピアノ曲を増やしてCHILL OUT PIANO,CHILL OUT PIANO 2と全部をまとめてCD化しようと思ってます。もしかしたら歌モノなしのオールインストで。
そしていっぱい広げていってアロマセラピーやリラクゼーションなどさまざまなお店などで使って欲しいなぁ。
もちろん映画、アニメでも。

---ファンの皆さん&読者の皆さんにメッセージをお願いできますか?

DIE:ファンのみんなへ
いつもDAIJIRO NOZAWA の音楽を聴いてくれて本当にありがとう♪
本当に。本当に。みんなの存在は有り難いです。
みんながいなかったらもう音楽をやってないかもしれないくらい、大事な存在です。
そして、俺から言わせりゃ、あなたたちはDAIJIRO NOZAWA のピアノが好きでそいつの作る曲が好きで、ってホントいいセンスしてるよ〜!! 素晴らしいよ(笑)。
そいつの顔や声が好きってのはちょっと変わり者だけど、ね(爆)。。
このインタビューも最後まで読んでくれてありがとうございました

---どうもありがとうございました。またライブで暴れるDIEさんを見たい!アルバムだけじゃなくピアノの生演奏を聴きたい!そんなファンが沢山いらっしゃいますし、早くそういう日が来ることを待ち望んでおります。







『CHILL OUT PIANO 2』DAIJIRO NOZAWA

1.FLOW
2.BEAUTIFUL
3.MY ONLY LUXURY
4.THE SAME MOON
5.HURT
6.LOVE CYCLE
7.心ほどいて

配信開始日:2020/04/30

入手方法:各種配信サービスから購入できます
https://linkco.re/NFB77vcA



DIE プロフィール:
hide (X JAPAN)とGLAYのサポートキーボーディストとして名を馳せる。
また数々のプロデュース&アレンジをこなしながら、hide with spread beaverに参加したことをきっかけに自身もソロ活動を開始。 2009年からは、ロックキーボーディストによるヒーリングピアノに挑戦し、2012年からは大澤誉志幸と「渡り鳥ツアー」と称して全国アコースティックツアーを敢行。

またRa:IN(G.PATA/B.michiaki/Dr.TETSU/Key.DIE)のメンバーとして国内はもとより、北京やパリ、チェコの音楽祭や台湾、ヨーロッパ各国など海外などでも活動中、他にも奇才パーカッション、スティーブエトウ氏や、「RIZE」のkenkenらと「二枚舌」というバンドでも活動。
最近では、MAD大内(ex.ANTHEM)と二人でKISS THE WoRLDというユニットを作り、精力的に活動し、国内ツアーの他に、シンガポールや香港でもライブを敢行。
2016年、「音の処方箋」をリリース。 2018年、ソロアルバム「Astronauts」をリリース。

DIE OFFICIAL SITE
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Twitter(Daijiro Nozawa a.k.a.DIE)
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<Cheer Up!関連リンク>

DAIJIRO NOZAWA『CHILL OUT PIANO』インタビュー(2019年)
http://www.cheerup777.com/die2019.html
DIE『Astronauts』インタビュー(2018年)
http://www.cheerup777.com/die2018.html
DIE『音の処方箋』インタビュー(2016年)
http://www.cheerup777.com/die2016.html
新譜情報『音の処方箋』(2016年)(DIEさんからのコメント有)
http://ameblo.jp/cheerup2009/entry-12173690173.html
特集:あなたにとってのCheer Up!な音楽教えて下さい♪(2014年)
http://www.cheerup777.com/cheer/die.html



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