<刈間哲司 インタビュー> <制作コメント>
プロデューサーによる制作コメント(高口大輔) 【制作のきっかけ】 今回の作品は、刈間君のソロプロジェクトKNIT RED RUMのリリース1作目ということで、ある意味何の制約もなく自由に作ることができました。 「Twilight Rain」は、久々に再会してお互いの好きな音楽などを話しているうち、「ニール・セダカのLaughter in the Rainみたいな曲が最近好きなんだよね」なんて言っていたら本当に作ってきてくれて、それが素晴らしかったのでちゃんと録音しよう、という話になったのがきっかけだったと思います。 【アレンジ】 アレンジ的には、曲の持つ方向性に沿って自然に出てくるものを形にしていきました。 刈間君のもともと持っている作風として、テンションコードや転調の多用という特徴がありますので、その流れに逆らわないアレンジ・演奏をしました。 ドラム・ベース・エレキギター・鍵盤楽器全般の演奏を担当したのですが、それぞれ丁寧に演奏することを心がけました。 ドラムに関しては普通のスティックかロットを使うか迷ったのですが、最終的にロットで演奏したテイクを採用しました。 その他の楽器については、あくまで前に出すぎず、しっかり歌を盛り立てるための役割としてアレンジしました。 間奏に関しては、自分が考えたフルートのソロが最初に出来て、その後に刈間君がコーラスアレンジをして歌ってくれました。 アウトロのスキャットは自分が歌っています。小林しのさんの「雨をひとさじ」もそうなんですが、メインの歌とは別のコーラスラインが入っているのが好きなので、今回もその手法でスキャットパートを作りました。 あとは、これもアレンジするたびにほぼ毎回やるんですが、ミックスを始める前にハモリコーラスをちょっと付け足す、というのもやっています。 自分しか分からないようなほんのちょっとした付け加えなんですが、これが毎回効果的に響いてくれるので、いつもの楽しみとして今回も入れさせてもらいました。 【「洋風」と「和風」】 70〜80年代のアメリカのAORに代表されるような「洋風」なアレンジに対して、ユーミンや冨田ラボやLampのような、そこに影響されて日本特有の響きを持つ「和風」なアレンジという呼び方をしているのですが、日本人の作る、細やかでいい意味でスケールの小さい繊細な音の作り方って、あると思うんです。 この曲は洋風と和風どっちにしようか、というのが裏テーマとしてはありました。 今回は刈間君ともディスカッションした中で、洋風になるような和声や音色の使い方を心がけました。 【ボーカルレコーディング】 ボーカルレコーディングにもこだわりました。 これまでの歌唱法をガラッと変えるような提案をしたのですが、刈間君もそれに応えてくれました。 具体的には、日本語の発音、特に子音の発音です。 最初に刈間君から送られてきたデモと出来上がったものを聴き比べてみましたが、別物といっていいほど違いがありました。 【制作陣・ミックス・マスタリング】 ゲストミュージシャンを使わず二人だけで音を構築していったので、門出の一曲として純度の高い作品ができたのではないかと思います。 今後は色んなミュージシャンに参加してもらうことも考えていますが、その前に今できることを出し切ることができてよかったです。 ミックスも自分で行い、マスタリングはphilia recordsがいつもお世話になっている上村量さんにお願いしました。 今回は配信リリースということで、上村さんには配信で映えるようなマスタリングをお願いしました。 【MV】 個人的にはMV制作をしたのも面白かったです。 もともと趣味で写真を撮ってはいたのですが、映像を撮ったり編集したりするのは初めて。 本人出演部分以外にもいろんな場所にカメラを持っていって撮りました。 【今後について】 次作の曲選びから意見交換をしつつ、取りかかっています。 次も、配信でのリリース予定です。 数曲を配信限定でリリースした後、最終的にアルバムという形で発表できればよいなと思っています。 ◆高口大輔プロフィール philia records所属。 the Sweet Onionsのメンバーとして、「pictures」「Life is Beautiful」の2枚のオリジナルアルバムをリリース。 近藤健太郎、小林しのと3人でのsnow sheepとしても活動中。 その他、小林しの「Looking for a Key」・藍田理緒「森のスピカ」にサウンドプロデューサーとして参加。 ライブサポートは、これまで小林しの、藍田理緒、the Caraway、キモトケイスケ、刈間哲司、humming parlourなどに参加。 2019年6月にはポプリのサポートドラマーとしても参加予定。 philia records http://philiarecords.com/ <Cheer Up!関連リンク> 藍田理緒『森のスピカ』インタビュー コメント参加(2018年) http://www.cheerup777.com/aidario2.html 特集Japanese Guitar Pop 高口大輔インタビュー(2016年) http://www.cheerup777.com/gp/kouguchi.html 小林しの『Looking for a key』特集内インタビュー(2016年) http://www.cheerup777.com/shino2.html |