下村成二郎さん(Vocal,ex-BLIZARD)、池田鷹浩さん(Bass,ex-Gusty Bombs)のお二人で結成されたユニット"LIONCODE"。
2014年1月にはiTunes Storeから全世界に3曲を配信、大きな話題を呼んだ。
そして2015年12月16日、満を持して1stアルバム『初陣 -First attack-』がリリースされた。
キャッチコピーに「時空を超えて放つ戦国ROCK!!」とある通り、ジャケットには武将が二人並び、収録曲「SASUKE」のPVでは甲冑姿のお二人が登場。
一体どんなアルバム!?と期待も高まろうというもの!
昨年Cheer Up!に登場して、幼い頃からBLIZARD時代そしてLIONCODE始動に至るまでのお話をじっくり聞かせて下さった下村成二郎さんに、今回は『初陣 -First attack-』について詳しく語って頂いた。(2015.12.17)



---アルバム全体を通して聴かせて頂き、良い映画を一本観たような充実感・満足感がありました。
このアルバムの主人公は、実在の武将なんですか?



下村:時空を旅する架空の人だね。
どこどこの武将、となるとイメージが付き過ぎちゃうからね!?
だから、信長のカッコいいところとか、政宗のいいところとか・・・ま、いいとこ取りっての?(笑)

1曲目の「We Will Rise Again」に、"我魂は時空の旅人なり"って歌詞があるんだけど、ここから物語が始まるんだよね。


--私も"時空の旅人"というのがポイントなのかな?と思っていました。


下村:分かった?(笑)


---はい!分かりました(笑)。


下村:(主人公は)現代にも来ているから、現代の世相も歌う。
明日死んでも後悔をしないほど、今を本気で生きよう!そして永遠に栄えていくような壮大なる夢を語ろうよ!っていう始まり。
だけどこの世は"諸行無常"。
肉片は滅んでいくかもしれないけど、俺たちの魂は時空をいつも旅しているから「We Will Rise Again」、
俺たちは再び立ち上がるよ!、そこから物語が始まるわけ。


---そして2曲目の「SASUKE」に繋がっていくんですね。


下村:「SASUKE」っていうのは忍者の猿飛佐助をイメージしてる。
ただ心静かに穏やかに生きて行きたい。だけど道を塞がれるなら、あえて自分の道を邪魔するものは蹴散らさなければならないこともある。
強さ=優しさって言うのがあるけれど、でも、優しさ=強さじゃないでしょ?(笑)

強い人ってさ、優しくなれるよね?だけど優しい人が強いか?っていうと、そうじゃない。
"優しさ"だけだと”結局、最終的には優柔不断な人で終わっちゃう。


---なるほど・・・。


下村:この3曲(「SASUKE」「ESSAIMU」「TORAWARE」)実は全部繋がってるんだよ。
「ESSAIMU 〜悦彩夢〜」は「復活」がテーマになってて、キーワードの言葉を散りばめてるんだ。

「SASUKE」に"山を越え谷を渡り輝く大地を歩きたい"っていう語りがあるんだけど…それを受けて、「ESSAIMU」の"山を登り丘を下り海を渡り息を切らし、それでもまた進めばいい 見えない鎖心捕われない様に"で、次の「TORAWARE 〜とらわれ〜」に繋がるようにしてるんだ。「一人言葉の意味リレー」なんだけど。


---そういうことだったんですね。


下村:「We Will Rise Again」は今まで、LIONCODEのライブのオープニングSEで使ってて。
3分以上の曲なんだけど、だんだん賑やかになっていって、それで本編が始まるんだ。
バンドのSEなんだけど、本当は「すでに曲として完成してま〜す」って言いたかったんだけど!


---ライブの興奮が高まっていくようなSEが、実はアルバムの一曲目だったんですね。


下村:エンディングの「SEIREI〜精霊〜」も、元々ライブが終わった後に流していたエンディングSEだったんだ。
これもインストの曲だったんだけど、実は歌も出来ていたんだ。
だから一年以上は我慢してたっていう(笑)。
もう早くアルバム出したくて仕方なかった!


---最後の「SEIREI〜精霊〜」まで聴くと、ちょっと悲しいような寂しいような気持ちになりつつも、映画作品のようなアルバムだなぁって実感しますね。


下村:ここまで聴くと、また最初からリピートして聴きたくなるでしょ?


---なりますね!すっかりヘビーローテーションです。
2014年1月に、「SASUKE」「ESSAIMU」「TORAWARE」の配信リリースをされて、このアルバムまで結構時間がかかりましたが、やはりご多忙だったのでしょうか?



下村:昔メジャーで何枚もアルバムを出した時にね、納得いかないままに次々出すしかなかった。
これからは、自分が好きな、何回もヘビーローテーションで聴けるようなアルバムや作品しか残したくないねっていうのが、HIRO(注:池田鷹浩、以下HIRO)と二人で共通であったことだったんだ。


---BLIZARD時代は、いつまでに完成させるという締切があったんですね。


下村:うん、まあそれは仕方ない。それが悪いわけじゃないんだけれど。
2年の中で3枚アルバム出さなきゃならないとか、そういう決まり事だからね。
今は自分たちで好きなように出来るようになったわけだから、その辺も自分たちのジャッジでやっていきたいね、っていうのがあって。


---アルバム後半の「SHOUT!!」はストレートに応援の歌ととらえました。


下村:そうだね。自分がやりたいことが決まっているなら、周囲からのネガティブ言葉なんてぶち壊しちゃえばいいじゃない!?そういう曲なんだ(笑)。

ニュースなんかの情報ソースでも「将来はどうなるんだよ?」って不安を掻き立てられるようなことが多いと、気持ち的にどんどんダメになって夢も希望もなくなっちゃうでしょ?
でもそれは「自分が動かない言い訳」だし、幻想だから。それなら悪いほうの未来を考えないほうがいいよ!って。
一生懸命何かに取り組んで頑張ってる人の足を引っ張る奴なんていない事を信じてるよ!
信じたいなぁ…だといいなな〜…ははは(笑)。
最後にある、"フレ!フレ!お前にエールを送ろう"って、何かを成し遂げようと本気でお前が頑張っているなら、きっとみんなも一生懸命応援するぞ!みたいなね。


---人生の先輩からこういうこと言われたら素直に嬉しいですよ。


下村:この年齢だから歌えるようになったんだろうね!?
21の頃だったら、こんなの歌ったって説得力ないもんね。
ま、いろんなこと乗り越えてきてるし(笑)。


---6曲目の「Leaf On Your Heart」は悲恋の歌かな?と思ったんですが・・・。


下村:これはHIROが曲を書いて、俺が詞を書いたんだ。
「Leaf On Your Heart」は、元々HIROが持ち曲として温めてた曲で、詞は英語でついてたんだけど、英語のサビのところは残して、全く違う内容の歌詞を俺がパズルのピースみたいに組み立てて、裁きの歌にしちゃった(笑)。

終わった愛の後始末の歌。なぜ愛し合ってた二人がこんなにも醜く争うんだろうか?...みたいな。
すごくきれいな出だしで始まるけど、"裁かれる日が二人に訪れて・・・"ってね。


---7曲目「Gimmick & Fighter」は「SHOUT!!」と同じく、力強くて元気出ますね。落ち込んだ時に聴きたくなります。
特に、若い人にも聴いてほしいと感じました。



下村:「Gimmick & Fighter」これは説教の歌なんだ。若い子たちを大人が叱ってあげるっていう。
「やっちまえやっちまえ!架空の世界でお前が一番だもん」って言ってあげて、
"誰一人お前に敵う奴は存在する事もないだろ"って優しくバカにしてあげて。
"本気になれば「このちいさな世界変える事なんて簡単だ」とほざくのもいいけど、
それは、現実世界で自分の可能性っていう太陽を握り潰してるのと一緒だから、
まっ、気をつけなはれやァ〜〜…みたいな(笑)。

そんな感じの曲だね。


---そして最後の曲、「SEIREI 〜精霊〜」。寂しいだけじゃない、静謐で清々しいような、不思議な曲です。


下村:この曲はほのぼのとした壮大感?がテーマだね。

キラキラした川のせせらぎと戯れるように遊んでいる大切な人を見守っているような感じ。

山路の杜鵑草(ほととぎす)っていう小さい花があるんだ。多年草で白くて紫の斑点があって、日本全国の川辺で咲いているような何でもないような花なんだけど、それと見てフと気が付くんだよね。あなたの存在が精霊だったんだ。
大切なものを見つけた。改めて見つけたよ、っていう。

今の幸せをかみしめてみると夢の中で生きているみたいな不思議にすべてが愛しく思える。
そんなシンプルな歌ですね。ちなみに、花言葉は「永遠にあなたのもの」だよ(笑)。


---ありがとうございます。
ハードロックの重低音が基本にありつつ、和の楽器が自然に馴染んでいるのが凄いなあと思いました。
世界観も素晴らしいですが、やはりベテランのロックミュージシャンのお二人が創り出すサウンドも最高にかっこ良くて興奮しました!



下村:ありがとうッス!


---LION CODEを結成した時の話を聞かせていただいてもよろしいですか?


下村:一緒に演りたい思ったのは、HIROだから!かなぁ。
人間性っての?楽しさ、優しさ、強さ、本気度、やんちゃなところ?
数え出せばキリがない。あっ、エッチでスケベなところも含めて(笑)。

テクニック的な事を言うと、HIROのベースはとてもgroovyなんだ。
ルートでダカダカダカっていう弾き方じゃないし、サーカスみたいな早弾きベーシストでもない。
groove感を大切にするベーシストだから、自然に歌がノっていく。
手を無理やり引っ張られる感じじゃなくて、腰を押される感じかな?
腰を押されると、自然にトットットットッって歩けるじゃない?

実はライブの時、俺のモニタースピーカーからは、ほとんどベースの音しか出していないから、PAさんからはいつも不思議がられるよ。
多くの人はみんな自分の声を大きく出すんだけどね。俺はほとんど自分の声は出してない。
ドラムは後ろから聞こえるから、それがなきゃ歌えないわけじゃない。
でも俺、ベースがなかったら歌えないかも。
HIROのベースの音作りに関しては、芯のある音作りとアタックがビシッっと来る感じが…わかるかなぁ???(笑)


---わかるような気がします(笑)。バンド形式ではなく、HIROさんとのユニットを始めた理由ってあるのでしょうか?


下村:そもそも俺はギタリストフェチなんだろうね(笑)。 ザック・ワイルド、マイケル・アンジェロ、トミー・エマニュエル、ヌーノ、ランディー・ローズ、パットメセニー、とか名前を上げ出せばキリがないほど国内外問わず、ジャンルも関係なくギタリストが好きなんだ。
だからベーシストと一緒に組んだんだ!あははは(笑)。


---えっ?・・・もしかして、ギタリストはいろんな人に参加してほしいからですか?


下村:正解!わかっちゃった??そう!好きなギタリストがいっぱいるから、この人!って決まっちゃうと他の人に頼めないじゃない??
この曲はこの人だよね!とか。この感じはこの人のリズムだよね〜!とか??






---スタジオは東京ですか?


下村:ほとんどが東京だね。MIXは仙台でやったんだ。
仙台で仲良くしている、凄く腕の良いエンジニアがいるから。
その人にMIXだけやってもらって。その時はHIROも仙台に来たんだけど。


---HIROさんとの交流は長いんですか?


下村:長いね〜!まだHIROは毛も生えていない純粋無垢な頃(笑)。
彼がまだ高校生の頃だもん。
HIROいわく、ブリザードは雲の上の存在だったらしいんだけど。
ボーカルレッスンかなんかで事務所(ビーイング)に来てたのかな?
ちょうど俺が、受付の友達の仕事が終わるまで待ちながらカウンターの奥の隅っこのほうでギター弾いて遊んでいたら、そこに現れたHIROが「えっ!?」とびっくりしてね。それがHIROとの一番最初の出会いかな?

その頃、俺の個人的なローディの高校生がいて、彼もHIROの高校の同級生で友達だったみたいなんだ。
そのローディの子がうちに遊びにきてさ、自慢したかったんじゃないかな?
HIROに電話して「いま成さんち。替わるよ」って電話替わって、「はじめまして」って俺が言ったら、「誰??」ってHIROに言われたもん(笑)。偽物だと思われたんだろうね、「誰?」「成二郎だけど」「うそ言うなよ」「ホント、成二郎だよ」「えっ!?ホントですか!?」って(笑)。
もしかしたら電話で話したのが先かもしれないね。出会いという意味で言えば。

そこからの付き合いなんだよね。

しばらくして、HIROは「ドラゴン」というすごく人気のあるバンドに入って、メジャーにいつ行ってもおかしくないような、無茶苦茶ルックスのいいバッドボーイズロックバンドで活躍してたんだけど、その頃はあまり交流はなかったかな?

その後、彼がミクスチャーミュージックの先駆けだった「Gusty Bombs」に入って。
今のベーススタイルにかなり近いかな?すごくファンクな感じ、レッチリみたいな感じかなあ。
あのグルーヴ感を出せてる唯一のバンドだったんじゃないかな?
ヘビーなリフとドラムにファンキーなベースが入ってすごくいいバンドだったんだけど。
俺がソニーミュージックアーティストでプロデューサーやってた時に、Gusty Bombsはそこの担当になったんだ。


---すごい偶然ですね!


下村:SONYに来たHIROがビックリしてんの。「成二郎さん、なんでここにいるんですか!?」って。
彼としてはすごくビックリしたみたい。
それからしばらくしてイベントで、俺が歌ってHIROがベース弾くことになって、「初の共演だね」なんて。
時期としては、俺が表立った活動をしなくなった時だね。HIROと演って面白いなあと思ったんだ。


---初めてHIROさんと共演なさって、「ベース合うなあ」って思われたんでしょうか。


下村:「合うなあ」って言うか、「イイなぁ」って思ったよ!
そのイベントではファンクじゃなく、「ブリザード」の曲を演ったんだけどね。
最初に音を出した時、俺のイメージの中で、HIROはファンクなベースを弾くと思ってたんだけど、ゴリゴリしたのも弾けるし、凄いな!って。
だから次の年も、同じくイベント出演をオファーされ、「どういうメンバーがいいですか?」って尋ねられた時に、先ず「ベースはHIROで!」って答えたね。

そこからしばらく間が空いたかな?
HIROはいろんなバンドの手伝いを忙しくやってたよ。44MAGNUMの宮脇"JOE"知史(Drums)と一緒にやったり。

その後、3.11震災の時に、俺が仙台に住んでいるのを知ってたから、ずっと俺に電話をしても連絡がつかなくて、すごく心配しててくれたんだ。
電話連絡が取れたのが、震災から一週間ぐらいしてからかなあ?
そしたら電話の向こうでHIROが泣いてるんだよ、「成さ〜ん、無事だったのね?良かったぁ〜!」って。
鼻水とヨダレきっと垂れてますよ?ってぐらいに(笑)
あ、正確には「ぜびざ〜ん、ぶじだっだんどでぇ?びょがっだぁ、びょがっだぁぁぁ〜、」
あんだけ泣かれたの初めて。でもホント嬉しかった〜!!


---そして遂にHIROさんとLIONCODE結成。
"LIONCODE"と、漢字で"雷音鼓動"の表記とがありますが、どちらを先に決めたのですか?



下村:同時かもしれない。雷の音ってカッコいいな!っていうのが昔からあって。
そういう点では漢字が先だね、「雷音」っていう。
ライオンについては、子供の頃「怪傑ライオン丸」っていう子供向けの特撮番組が好きで(笑)。
きっと、昔からライオン好きだったんだね。

そこで何となく「あ!ライオンコードにしよう」となり、何かCODEに引っかけられるものないかなと思って、雷音の鼓動ってかっこいいな、って思いついたんだ。
海外の人にも、「"LIONCODE"というのはものすごくカッコいいネーミングだ」って言われたしね。


---今回のジャケットがまた凝っていますね。もしかして絵は成二郎さんが描かれたんですか?


下村:いや、案を俺が出して、それを基本にデザイナーの人が完成させてくれた。ま、細かく指示はしたんだけど(笑)
「初陣」の部分は書道家に頼もうって言ってたんだけど、結局俺が書く羽目になっちゃった(笑)。40年ぶりに筆持ったよ!


---ご自身で書かれたほうが、伝わってくるものが違いますよね。


下村:そうなのかなぁ...俺は書道家さんに頼もうと言ってたんだけど、HIROが「成さんが書いたほうがいいっすよ!」って。
書道は小学校の頃に習ってた。そういえば全国の書道大会で「くれたけ賞」っていうのもらってさ。みんなの前で校長先生に賞状もらってね(笑)。小学3年の時に二段とって辞めちゃったんだけど。
40年ぐらい筆なんて持ってなかったから・・・しかも書道は右手で書くじゃない?俺、左ききだからさ。
でも筆は右手でしょ?どんな風になるかわかんないから、まず100円ショップに行って100円の筆買って、下敷きも文鎮も全部100円!筆は一発でダメになったね。


---100円ショップに書道グッズまで売ってるんですね。


下村:本番はいい筆を買ったんだけどね。
まず右手で書いてみて、左手で書いてみて、どっちのほうが字の勢いが出るかなぁ?「どっちがいいと思う?」って、HIROに相談しながらさ。結局両手で書いたよ(笑)。なんか面白い感じ出るかな?と思って。


---味がありますよね。


下村:まあアリかな?って(笑)。


---今後のLIONCODEのご予定は?


下村:特に決めてない(笑)
HIROと遊び尽くそうぜ!やれることは何でも楽しくやろうよ、って決めてるくらいかな?(笑)


---2016年1月に3本ほどライブが決まっているんですね。


下村:フルバンドじゃなくて、俺とHIROと砂川KAZZ(gt)と3人でやる予定。


---砂川KAZZさんはどんな方なんですか?


下村:元々「GROUND ZERO」というバンドのギタリストでメジャーレーベルからアルバムを出してて、バンド解散後、「モトリークルー」のドラマー「トミー・リー」のユニット「Methods Of Mayhem」の二枚目のアルバムでもギター弾いてて。アジア人で唯一そのアルバムにクレジットされてるよ。
ずっと向こう(アメリカ)にいるから、活動は日本と半々って感じだね。向こうでも彼はバンドやってるしね。

アメリカでライブをする時は、砂川KAZZがギターで合体「LION CODE USA!!」って、なんか戦隊ヒーローみたいでカッコイイでしょ??(笑)
向こうでやるときには他にもギタリストを入れて、「俺は自分の役割に徹する!」って武士な事を言ってくれる。
しかも、分身の術みたいにHIROと顔が似てるの(笑)。






---このアルバムには和楽器の演奏家も多く参加されていますが、成二郎さんも8曲中4曲で篠笛を吹かれていますよね。いつから始められたんですか?


下村:そんなに前ではないですよ。
元々吹く楽器は好きで、トランペットとかクラリネットとかやってました。フルートはやったことなかったんだけどね。
いま誰にも負けない位、篠笛上手いかもよ???(笑)


---「SASUKE」のPVで手に持っていらしたのも愛用の笛ですか?


下村:そう、愛用の笛。仙台に、俺が勝手に師匠って呼んでる人がいるんだ。すごくきれいな音色を出す女性でね。
その方の篠笛工房の秋保「音吉」さんで制作された篠笛なんだけど、俺が勝手に色塗って、藤を巻いちゃった(笑)。
けっこう器用なのね、俺(爆笑)。


---このアルバムの世界観なのですが、戦国の人たちの人生って儚いですよね。
その刹那的な感覚が現代にも通じるところがあって、戦国の世に生きるひとたちの感情とか恋愛とか・・・勝手に自分なりの物語を心に浮かべつつ聴かせて頂いたんです。



下村:俺としては一曲一曲、聞いている人をその風景に誘えるように...ってところを大切に詞を書いているので、そう言ってもらえると凄く嬉しいです!!

話は脱線するかもしれないけど、いい??


---どうぞ(笑)。


下村:俺は昔から「写真集」がすごく好きなんだ。
例えばイタリアのガイドブックのように、何てことない町並みが写ってる写真とか見てると、その先の路地を想像しちゃうんだ。
街の音とか、そこの角を曲がったらこういう人とすれ違って、石畳はこうなってて・・・って、好き勝手に俺の中で街が広がっていく。
だから写真集の中で俺の町が出来る。リアルに想像出来てるって事は、俺はそこに行ったのと一緒。いや、むしろ住んでる!(笑)
もしくは病んでる??(爆笑)


---前回のインタビューで、「高校生の時の耳に戻せる」と言っていらしたのが忘れられないです。


下村:フィルターの交換作業だよね。変に計算しながら音楽を聴かないっていう。
自分のフィルターを通して出てきたものは、オリジナルになって出てくるけど、ただ聴いたものを出したらパクリだよね?
そうじゃなくて自分のフィルターで、ここは通したい、ここは通したくないっていうのがある。
いろんな音楽を聴くと時間とともに、知識や経験といったカスがフィルターに溜まって「ここはこういう風に狙ってるな?」という聴き方になりがちで、一番を聞いただけで、次曲に飛ばしたり、まともな聴き方が出来なくなってしまった事があった。
そういう時に高校生の時の感性フィルターにもう一回替えてみたんだ。

それで素直に音楽を聴いたら「すげー、かっこいい!」って思える音が今も巷に溢れているんだ!?
いい曲を聴くと、もうドキドキしちゃうよね?今は「セカオワ」なんて聴くと涙出そうになるし、「カナブーン」も最高〜って。
そのフィルターの交換作業っていうのが、感性を取り戻すということなのかな!?


---成二郎さんのお話、聴き入ってしまいます。もっともっとお話を伺っていたくなりますが、最後にCheer Up!をご覧の皆さまにメッセージをお願いします。


下村:きっと人間っていうのは細胞レベルでも、いつも生まれ変わっているんだと思います。もしも明日目が覚めなかったとしても後悔しない生き方、「一日一生」という思いで、今日一日を目一杯、真剣に生きていきましょう!

あ、LION CODEのファーストアルバム『初陣 -First attack-』是非、買ってくださいね!?
LIVEにも足を運んでください!!!


---本日は貴重なお話を沢山ありがとうございました。LIONCODEの活動をますます楽しみにしております。






LIONCODE『初陣 -First attack-』

1.We Will Rise Again
2.SASUKE
3.ESSAIMU 〜悦彩夢〜
4.TORAWARE 〜とらわれ〜
5.SHOUT!!
6.Leaf On Your Heart
7.Gimmick & Fighter
8.SEIREI 〜精霊〜

発売日:2015/12/16
レーベル:SUPER SESSIONS
品番:SSLC-1001
価格:3024円(税込)












下村成二郎 プロフィール:

伝説のHard Rock Band『BLIZARD(ブリザード)』の元ヴォーカリスト。
在籍時にオリジナルアルバムを6枚発表。

・「暗黒の聖書」(ワーナーパイオニア)
・「暗黒の警鐘」(ワーナーパイオニア)
・「HOT SHOT!」(ワーナーパイオニア)
・「HARD TIMES」(ワーナーパイオニア)
・「BLIZARD」(CBSソニー)
・「SHOW ME THE WAY」(CBSソニー)

Bandを脱退後、「(株)ビーイング」から「(株)パブリックイメージ」にマネージメント事務所を移籍、ソロ活動を開始。
ソロアルバムをリリース
・「バラードをもう一度」(ポリドール)

1995年、ソニーミュージックアーティスツのプロデューサー集団「MAY HOUSE」に迎え入れられ、多くのアーティストのサウンドプロデュース、新人発掘、育成等を手掛ける。
2000年、「(株)アーク・ライツ」を設立。
サウンドプロデュース、CM音楽プロデュース、映画音楽プロデュース、声優・俳優・アーティストの発掘・育成、作詞/作曲活動など幅広い分野で活躍。
2008年、宮城県仙台市に活動拠点を移動し、数多くのチャリティーイベントへの参加ほか、川崎病支援研究所東北支部長、専門学校でのプライベートカウンセラー等を行なう。
2010年、音楽制作会社「(株)エス・トレイン」設立。
仙台のミュージシャンと『爆撃王(バクゲキング)』を結成、LIVE活動を再開。
2012年、以前より親交の深かった、元『Gusty Boms』のベーシスト『HIRO(池田鷹浩)』と和を基調としたジャンルフリーのユニット『LION CODE』を結成、楽曲制作を開始。
2013年、『LION CODE』始動。
2015年12月16日LIONCODE『初陣 -First attack-』発売!


下村成二郎 公式サイト
http://www.seijirou.com/

LION CODE OFFICIAL SITE
http://lion-code.com/

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下村成二郎インタビュー(2014年)




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