トランペッターの類家心平さんが自身の率いるバンド「RS5pb」(Ruike Shinpei 5 piece band)の名前を冠したニューアルバム『RS5pb』を3月にリリースしました。類家さんのさらなる新しい世界を長年一緒に活動するバンドと共に構築、ストリングスが入ったり、ゲストにサックスプレイヤーのゴセッキーこと後関好宏さんが参加されたり、新鮮な驚きのあるアルバムです。 様々なライブが延期・中止になっている昨今、Cheer Up!もなかなか更新出来ずにおりましたが、類家さんのインタビューを掲載することができ大変励みになりました。 類家さんのこのニューアルバムを聴いていると、様々な制約が多く辛い毎日を送っていても、音楽を聴いていると心は自由に飛ばすことができるんだと実感させられます。ぜひ多くの方に聴いていただきたい名盤です。(2020年4月) ---バンド名を冠したアルバムがリリースされると、「ただごとじゃない!」となんだかドキドキします。 今回のアルバムタイトルについての思いについて伺えますか? 類家:そんなに大した意味は無いのですが・・・。類家心平のバンド、と言うより「RS5pb」と言う名前でもう少し周知されたいなと思ったのが一番の理由です。 このバンドはアルバム毎と言うよりはバンド活動自体にコンセプトを持ってやっているので、アルバムコンセプトとバンド名が同じだというのも理由の一つです。バンド名を見ただけでサウンドをイメージしてもらえる様になったら嬉しいです。 このバンド名を冠にまた新たな気持ちで活動していけたらと思ってます。 ---RS5pbは、元は4人編成で、2013年のアルバム『4AM』ではギターの田中“tak”拓也さんが加わり、5人編成になったとのこと。それから約7年ですね。この7年を振り返って思うことなどあれば教えて頂けますか? 類家:よりアバンギャルドにワイルドに混沌としていってる感はありますが・・・熱量を保ちつつ何となくライヴで自己を更新しつつダラダラとやってきたらこうなったという感じはあります。何かを追いかけるのでもなく自分達のカラーを保ちながら進化していけたらとは常に思ってます。 ジャズはアメリカ発祥の文化なのでどうしてもアメリカナイズされていくのは否めないのですが、アメリカ以外の諸外国にも色んな形の表現がある様に、日本人だから出来るという表現も大切にしていけたらと思います。 ---前作『UNDA』のインタビューで類家さんの作曲法について詳しく伺いましたが、その後作編曲法で変化はありましたか? 類家:今回はストリングスを入れた曲が2曲ありまして、そのどちらも曲を作る段階からストリングスが入る事をイメージして作りました。 ストリングスのアレンジはベーシストでもある鉄井孝司さんにお願いしました。自身の曲にストリングスが入るというのはとてもやってみたい事だったし、鉄井さんのアレンジも素晴らしくて、いい作品に仕上がったと思います。 基本的な作曲方法については、僕が譜面とデモ音源を作っていってバンドで音を出して少しずつベストなアレンジに仕上げていくというやり方は変わってません。 ---録音はどのように進められましたか?横浜ランドマークスタジオということで『UNDA』と同じ場所ですね。 レコーディング現場の雰囲気や印象的なエピソードなどあれば教えて頂けますか。 類家:レコーディングスタジオもエンジニアさんも前回のレコーディングの時と同じ場所、同じ方でやらせてもらったので我々の手の内は全て分かって頂いてるという点ではスムーズに進んだのかなとは思いますが、10曲を1日で録るという強行軍でした。 今回はストリングスやサックスのダビングの作業があったのでバンドでのレコーディングは1日のみというスケジュールになってしまい、もう少し実験しながらレコーディングを進めたかったという気持ちもありますが、まあ大人の事情でそんなことは言っていられない部分もありますので・・・結果殆んどの曲が1テイクで仕上がった感じでした。 唇のコンディションもあるので1日で10曲のレコーディングはタフなシチュエーションでした。途中機材のトラブルでレコーディングが数時間中断するというトラブルもありましたが、なんとか無事にレコーディングを終えることができよかったです。 ストリングスの方々のレコーディングは一緒ではなく後日ダビングするという形で行いました。実際にレコーディング当日、ストリングスが入った音を初めて聴いた時は、鉄井孝司さんのアレンジと演奏の素晴らしさで感動したのを覚えております。 ---アルバムジャケットは『UNDA』と同じく書家の白石雪妃さん。ゴージャスなゴールド、まるでトランペットの色みたいです。書を書かれるところには立ち会われたのですか?エピソードなどあれば教えて頂けますか。 類家:書くところに直接立ち会うことはありません。作家さんを全面的に信頼してますので、アルバムを聴いてもらったイメージで書いて頂いてます。 タイトルに関しては100枚以上書いて頂くのでその中から選ぶ作業には立ち会います。 前回同様に一枚に絞る作業は大変でした!選ばなかった作品の中にもとても素晴らしいものが沢山ありました。 CDのジャケットの内側にも絵画的な作品を描いてもらってます。そちらも素晴らしいので是非見ていただけたら嬉しいです。 「日本」というアイデンティティをこのアルバムに強く与えてもらってます。 ---ここからは曲ごとにお話を伺いたいと思います。 ◆1. Civet ---麝香猫(ジャコウネコ)からとれるクレオパトラも使っていたと言われる香料「シヴェット」がタイトル。どんな香りなんだろう?って思いながら聴いてると華やかな香りが漂ってくるような気がしました。 アルバムを聴き進めるのが楽しみになってくる、前へ前へと進むような盛り上がりのある曲。1曲目のこの曲に込めた想いを教えて頂けますか? 類家:香りと音っていうのは共通点があると思っていて、例えば香水なんかでは香りのことを「ノート」という表現をするのですが、音の事も「ノート」という表現をします。 後は記憶がふとした時に蘇る瞬間って誰しもあると思うのですが、それが香りを嗅いだ時や音楽を聞いた時だと思うんです。過去のその瞬間にタイムスリップする様な。 そう言う共通点もあって香りに関するタイトルを付けたいなと思いました。 この曲は3つのセクションが登場するのですが、何となく3つの記憶を思い出しその記憶の中を行ったり来たりする様な感じかなあと。 麝香猫の分泌液を精製する事によって作られる香料だそうですが、分泌物はかなりの匂いらしいくそれを薄める事で素晴らしい香りになっていくそうです。最初に思い付いた方の発想力が凄いですよね。古くはクレオパトラも使っていたということであれば、きっと魅力的な香りだったんだろうと思います!まあ僕も嗅いだことはないのですが・・・。 ◆2. Chaotic Territory 1 ---ゲストの後関好宏さんのバリトン・サックスとのユニゾンが恰好いいです。吉岡大輔さんのドラムといい、全体的なリズムといい、気持ちがアガりますね。様々なバンドで活躍している"ゴセッキー"こと後関好宏さんをゲストに迎えた経緯を伺えますか? 類家:ゴセッキーとは色んなバンドで一緒になっていて、一方的に菊地成孔さんのDCPRGというバンドにいる頃も見ていたりとか。彼はアレンジャーとしても活躍しているので彼がアレンジした作品のレコーディングなんかも呼んでもらったりとか、後は呑みに行ったりとか・・・公私共にお世話になってます。 今回のこの曲はすごく昔に作った曲だったのですが中々いいアレンジに着地しなくて、今回アフロビートにしてみてやっと腑に落ちる感じになりました。アフロビートといえばやはりバリトンサックスだろうという僕の固定観念で、普段はテナーサックスを吹くゴセッキーなのですが、バリトンサックスも色んなシチュエーションで演奏している事を知っていたので彼にオファーしました。結果メロディーのユニゾンもアバンギャルドなプレーもサイコーなテイクが録れたと思ってます。 ◆3. Dada ---一定のリズムの上で類家さんが自由にTpを吹いているのが心地良いです。ドラム、ベース、ピアノはだいたい一緒のリズムが多くて、ギターもそうかな?と思えば自由で、面白い曲ですね。途中の流麗なピアノソロもとても印象的です。 類家:Dadaというタイトルはダダイズムからとっていて、ダダイズムというのは1900年の初期頃にヨーロッパで起こった芸術思想の事でシュルレアリスムの少し前の動きです。常識的なものや秩序を破壊してアバンギャルドな方向だったり所謂”現代アート”的な方向に向かっていった動きなので、この楽曲もなんとなくそんなイメージです。 中間部のピアノソロは基本的には中嶋錠二さんに任せてますが、最初に曲のイメージを伝える時に「JAZZのインプロビゼーションというよりは少し現代音楽的なアプローチで弾いてもらえるとイメージに近いかな」ということを伝えました。ライヴでの演奏も今回のアルバムのレコーディングでの演奏も素晴らしいピアノソロを聴かせてくれてます。 ◆4. Zero Zero ---2000年代に思いを馳せて付けたタイトルとのこと。心地いい曲で何度も聴きたくなります。 現在は2020年代、そして類家さんは2006年に自身のジャズカルテット「Shinpei Ruike 4 piece band」を始めたんですよね。2000年代を振り返って感じることはありますか? トランペット複数本に聴こえるのはエフェクトですか?それとも多重録音でしょうか。 類家:2000年前後はジャズシーンも大きく変わっていった時期で、今までジャズミュージシャンがシーンを変えていっていたのが、DJやトラックメーカーもジャズの楽曲を制作する様になったり、R&BやHIP HOPサイドのミュージシャンがジャズにアプローチするという流れが多くなっていった時期だと思います。 インコグニートやUS3に代表されるアシッドジャズという動きがあったり、ロイ・ハーグローヴがRH Factorというプロジェクトを立ち上げたりとか、DJのジャイルス・ピーターソンがジャズの聞き方を大きく変えたりとか、シーンが急速に動いていきました。 僕自身も2004年にurbというバンドでCDデビューしたので、ちょうどそんなシーンの動きを肌で感じていました。 ジャズの場合ジャムセッションという文化があるのですが、ざっくり説明するとジャズミュージシャンがジャズクラブとかに集まってジャズスタンダード等を打ち合わせ無しに演奏しインプロビゼーションを楽しむものです。2000年くらいからジャズスタンダードのセッションだけではなくてHIP HOPやファンクビートの上でもインプロビゼーションをするという動きも一般的になってきました。 そんな時期の雰囲気をもつ曲なので「ZERO ZERO」というタイトルをつけました。自分自身にとっては少しノスタルジックな匂いを持つ曲です。 トランペットが複数ダブって聞こえるのはハーモナイザーというエフェクターを使用してます。エフェクターはギタリストやベーシストが使うのが主でしたが当時管楽器にもエフェクターを使うというのがポピュラーになってきていた頃でもあったので、この曲でも使ってみました。 ◆5. Lady Jane ---今作唯一のカヴァーで、ザ・ローリング・ストーンズの美しいバラードですね。訳詞を読んでみるとなんだか哀しくなりますが・・・。類家さんのTpと中嶋錠二さんのPianoが美しく、ロマンティックな気分になれます。 ずっと流れているギターの音が、時々ラジオのノイズみたいにも感じられて不思議な味わいですね。 類家:この曲はドラマーの本田珠也さんのバンドで初めて演奏しました。独特な雰囲気をもつ美しい曲だと思いました。 元々カヴァー曲はレーベルの意向で入れています。ノイジーなギターは甘いメロディーのこの曲を、スイートなだけの曲にしない様に入れてます。美しさの裏側にはやはり色々な影があるというイメージでしょうか。 ◆6. Vida ---メロディーが美しく、鉄井さんのベースにもぐっときます。バックはフェンダーローズでしょうか。 タイトルは『愛のゆくえ』という小説の中に出てくる女性の名前だそうですね。類家さんは、海外小説など結構読まれるのでしょうか。 類家:リチャード・ブローティガンの『愛のゆくえ』は読んでみたっかた小説で、実際読んだら面白かったのでその中からちょっと不思議な女性の名前をタイトルにしました。ちょっと変わった図書館の話でそこにヴァイダというこれまたちょっと変わった女性が迷い込んで来るのですが・・・是非読んでみてください。 海外の小説はそれ程沢山は読みません。小説は日本の作家さんの方が多いです。 この曲はトランペットが複数聞こえると思いますがこれは「ZERO ZERO」の様にエフェクターではなくオーバーダブで実際に二本重ねて吹いてます。中嶋錠二さんはフェンダーローズを弾いています。 ◆7. Nibiru ---タイトルは未確認の惑星からつけたとのこと。オルガンがずっと鳴っていて、ピアノもフリーな感じで演奏されていて、トランペットは遠くで鳴っているような。これまたフリーな感じのストリングスはお任せなのですか? 類家:Nibiruという惑星でこの曲がヒットチャートに入っていたらいいなという思いで付けた名前です。地球では流行らないと思うので・・・。 ピアノもオルガンも中嶋錠二さんが弾いています。ストリングスのフリーな部分は「こんな感じで」という指示だけは出しましたが後はお任せです。ドラムとギターが同じレイヤーで共通のリズム感で動いていて、メロディーをトランペットとベースとストリングスが担当していて、ピアノはひたすら自分のソロを奏でるという3つのレイヤーでそれぞれのグループが別々の事をやっているという曲です。 (ボーナストラック) ◆8. Soma ---急にアップテンポになったり、テンポダウンして、まただんだん速くなって。緊張感があります。 「Soma」はゾロアスター教という密教の儀式で使われるお酒の名前とのこと。『UNDA』の「HAOMA」もゾロアスター教のお酒ですよね。やはり架空の儀式のイメージなのでしょうか。 類家:前作にも入っている「HAOMA」と対になっている曲です。同じ様に何かの儀式の様なイメージです。 ソロがベースから始まってピアノ、ギター、トランペットと移っていき、ソリストが変わっていく度にテンポが速くなって高揚していきます。 テンポが速くなってそのまま曲が崩壊しテーマに戻るという構造は「HAOMA」と同じです。 ◆9. IO ---木星の第1衛星イオからタイトルをとったとのこと。 ストリングスが美しいです。今までにない感じで意外でした。類家さんのトランペットと緻密にアレンジされたストリングスとの相性抜群で新たなサウンドという感じがしました。 類家:ストリングは予てから入れてみたかったです。この曲は作曲した時点でストリングスを入れることを意識して作りました。 ベースの鉄井孝司さんのストリングス・アレンジも素晴らしく、そしてストリングスの方々の演奏も素敵で我ながらいい曲に仕上がったと思います。今後もストリングスが入った楽曲を作っていけたらと思いました。 ---曲名は実はあまり重視していないと他記事で読みましたが、それでも類家さんのつけるタイトルは凝っていて、いろいろなことにお詳しいなあと感じます。読書では、どんなジャンルの本を読まれますか? 類家:色々と曲の解説を書きましたが基本的には曲名はそんなに重要ではなく、聞いた方のイメージでラヴソングでも失恋の嘆きでもどちらでもOKな感じです。 読む本は大体小説が多いですね。たまには専門的な本も読みます。今回のアルバムに収録されてる曲で香りに関するタイトルがありますが、それは香りについての本からとりました。 ---ここからは少々プライベートについてもお伺いします。類家さんはお酒はどんな種類を飲まれるんですか? ご出身の八戸は海の幸が最高で、おつまみにピッタリなもの揃いですよね。類家さんはなんとなく甘いものを召し上がらないように思い込んでました。勝手なイメージですが・・・。 類家:お酒は日本酒が好きですが、甘いものも何でも食べます。基本的に好き嫌いはないです。 地元の八戸に三月に帰省する予定でしたが、やはりコロナウイルスの影響で帰省を諦めざるを得なくなりました。 今年の南郷サマージャズフェスティバルも中止との事でとても寂しく思います。 ---前回のインタビューでは類家さんのタフなスケジュールを支えるには、とにかく寝る事、ストレッチと筋トレ、ツアー中に飲み過ぎ食べ過ぎに注意していると伺いました。最近の健康法はいかがですか。 類家:前回の回答と変わりはないですが、今は新型コロナウイルスの騒動で大変な状況です。 とにかく感染しない様に、健康でいる事を何よりも優先して、この騒動が収まった時にどう生きていくかを考えていかなくてはいけないと思います。人類が進歩する為に今までの生き方を見直し我々も地球の一部だという意識で、その中で音楽や芸術がもつ役割や意味を考えていかなければと思っています。 ---類家さんをここまで導いてきた誰かの言葉とか、考え方はありますか?常に心の支えになっていることとか。 類家:小学校の時にブラスバンド部だったのですが、その時の経験が今でも支えになっている様な気がします。努力して何かを得るという、物事を続けていく上での単純な動機付けをこの時期に知る事が出来たのは幸福な事だったと思います。 後は、日野皓正さんと同じステージに立てた事とか、日々素晴らしいミュージシャンと今一緒に演奏出来ているという事は支えになってます。 ---今後のご予定や展望について伺えますか? 類家:リリース記念の公演として5月21日に横浜のモーションブルーで演奏することが決まってますが、コロナウイルスの影響でできるかどうかまだ未定ですね。でもとにかくバンドとしてステップアップを続けて、新しいレパートリーも増やしていけたらと思います。 ---どうもありがとうございました。一日も早く状況が落ち着いて、類家さんのライヴに伺える日が来ることを心から願っております。 『RS5pb』類家心平 1. Civet 2. Chaotic Territory 1 3. Dada 4. Zero Zero 5. Lady Jane 6. Vida 7. Nibiru Bonus Track for CD & Hi-Res: 8. Soma 9. IO 発売日:2020年3月25日 レーベル: T5Jazz Records 規格品番:T5J-1016 価格:2,800円+税 All songs written by Shinpei Ruike except “Lady Jane” by Mick Jagger / Keith Richards. RS5pb (Ruike Shinpei 5 piece band) 類家 心平 - Trumpet 田中 “tak” 拓也 - Guitar 中嶋 錠二 - Piano, Fender Rhodes, Keyboards 鉄井 孝司 - Bass, String Arrangements 吉岡 大輔 - Drums ゲスト: 後関 好宏 - Tenor & Baritone Sax 橋本 歩 - Cello 高橋 暁 - Violin 田中 景子 - Viola 日本を代表するトランペッター、類家心平の4年ぶりニューアルバムが登場。その名も「RS5pb」と言う自身が率いるバンド名をアルバム・タイトルに冠した意欲作。オリジナルの新曲を中心に、ザ・ローリング・ストーンズの美しいバラード<Lady Jane>をカバー。スウィング、R&B、ロック、アバンギャルド、フリー、その他あらゆる音楽的要素を包含しつつRS5pbと言うバンドにより昇華された音世界。ジャズ新時代の傑作が誕生した。 本作ではサックスやストリングスといったゲストを加え、ジャズを超えたあらゆる要素を包含しながら、これまで以上に鋭くも壮大でかつスペイシー、よりスケールの大きなRS5pbサウンドが繰り広げられる作品に仕上がっている。 トランペッター類家心平としての活躍と業界内外における評価はここ数年凄まじく、2018年公開の映画「坂道のアポロン」におけるディーン・フジオカ演じる純兄(じゅんにい)の実際に流れる音のプレイ、及び5年前公開の同作アニメ版でのプレイ。星野源が昨年秋リリースした<さらしもの>でのトランペットソロでのフィーチャー等、様々な方面からのラブコールが跡を絶たない。 一昨年、中国・深センでのジャズフェス出演を経て、その活躍は日本の枠にとどまらず海外に広まりつつあるRS5pb。2020年はこのアルバムから新たな伝説が生まれる。 ◆類家 心平 プロフィール 1976年4月27日、青森県八戸市生まれ。 10歳の頃にブラスバンドでトランペットに出会う。高校生の時にマイルスデイヴィスの音楽に触れジャズに開眼する。高校卒業後海上自衛隊の音楽隊で6年間トランペットを担当。 自衛隊退官後、2004年Sony Jazzからジャム・バンド・グループ「urb」のメンバーとしてメジャー・デビュー。タイ国際ジャズフェスティバルに出演するなど注目を集める。 「urb」の活動休止後に自身のユニット「類家心平 4 piece band」を主宰。ファースト・アルバム「DISTORTED GRACE」を2009年にリリース。2作目「Sector b」を菊地成孔氏のプロデュースで2011年にリリース。 その後、メンバーチェンジを経て「RS5pb(類家心平 5 piece band)」となり2013年にT5Jazz Recordsよりライヴ盤「4 AM」をリリース。ド迫力の演奏内容に加え、PureDSDによる高音質録音の話題も加わり、CDのみならずハイレゾ配信で大きな話題を呼ぶ。 2016年にはRS5pbとしての2ndアルバム、そして初のスタジオ作品「UNDA」をリリース。強烈な個性を確立したそのバンド・サウンドは国内外にその存在感をアピールし、2018年には中国・深センにて開催される世界でも類を見ないアバンギャルド系ジャズ・フェスティバル、OCT-LOFT Jazz Festivalに出演、数百名もの若者がそのサウンドに熱狂した。 業界内での評価の高まりも凄まじく、以前アニメで劇中のトランペットを担当した「坂道のアポロン」の実写版映画でも、ディーン・フジオカ演ずる淳兄役の実際のトランペット演奏を担当。更には、今のJ-Pop界をときめく星野源による2019年リリースEP『Same Thing』からの一曲<さらしもの>(feat.PUNPEE)ではトランペット・ソロにて参加。 その他「菊地成孔ダブセクテット」「dCprG」、元「ビート・クルセイダース」のケイタイモ率いる「WUJA BIN BIN」や「LUNA SEA」のギタリストSUGIZOが率いるユニットにも参加。山下洋輔、板橋文夫、森山威男、鈴木勲などベテラン・ジャズ・ミュージシャンとの共演も多数。 類家心平 Official Web Site https://ruikeshinpei.com/ https://www.facebook.com/RS5pb/ https://twitter.com/SHINPEI_RUIKE https://www.instagram.com/shinpei.ruike/ <Cheer Up!関連リンク> Shinpei Ruike Quartet『Lady's Blues』インタビュー(2019年) http://www.cheerup777.com/ruike2019.html 吹部Cheer!トーク(2018年) http://www.cheerup777.com/miyagi/qanda1.html#section7 私の吹部時代(2017年) http://www.cheerup777.com/miyagi/suibujidai_ruike.html KYOTO JAZZ SEXTET『UNITY』特集 インタビュー(2017年) http://www.cheerup777.com/unity4.html RM jazz legacy『2』コメント参加(2017年) http://www.cheerup777.com/rm3.html 類家心平『Unda』インタビュー(2016年) http://www.cheerup777.com/ruike_unda.html KYOTO JAZZ SEXTET『MISSION』特集 コメント参加(2015年) http://www.cheerup777.com/kjs3.html |