RS5pb (Ruike Shinpei 5 piece band)によるアルバム『UNDA』が2016年3月にリリースされ、その革新的なサウンドで話題を呼んでいる。 dCprG、菊地成孔ダブセクテット、KYOTO JAZZ SEXTETを含め多方面で活躍中のトランペッター類家心平さん率いるこのバンドは、2009年に類家心平 4 piece bandとしてファーストアルバム『DISTORTED GRACE』をリリース。2013年にバンドメンバーを再編成しRuike Shinpei 5 piece bandとなり、ライブレコーディングによるアルバム『4AM』をリリースした。 今回の『UNDA』はマイルス・デイヴィスの「Maiysha」のカバー、そして類家さんのオリジナル作品が並んだアルバムで、1曲目のタイトル曲「UNDA」からたちまち作品世界に惹きこまれる。 類家さんにこのアルバムへの想いや、これまでの音楽経歴について詳細にお伺いした。読み応えのあるロング・インタビューで、ぜひ類家さんの作品や考え方に触れてみて頂きたい。(2016年5月) ---今回のアルバムタイトルは『UNDA』、1曲目のタイトルも同じですね。 その意味と、そこに込める想いを教えて頂けますか? 類家:「UNDA」はラテン語で波を表す言葉になります。 波は地形や風、重力や月の引力によって様々に形を変えていきます。二度と同じ形を繰り返すことはなく決してとどまらず直ぐに崩壊に向かいます。正に波はインプロビゼーションそのものだと感じました。 古くは葛飾北斎が波の瞬間の美しさを切り取りそれはヨーロッパの画家たちに多大な影響を与えました。 移りゆく波のように瞬間瞬間に命をかけ完成と崩壊を繰り返し再現不可能な理解を超えた圧倒的な何かをこのバンドで表現できたらと思ってます。 そういった思いの上での5人の挑戦をこの「UNDA」というアルバムに収めようと思いました。 タイトルを「書」で飾っていただいたのも、「書」がやり直しのきかない閃きや個性を大切にするという点で我々の作りたい音楽と共通しているという事と日本人のアイデンティティーを表現できればと思ったからです。 ---今回は「Maiysha」のみマイルス・ディヴィスのカバーとのこと。 あとは全部類家さんのオリジナル曲なんですね。 類家さんは高校生の頃にマイルスを聴くようになりジャズに開眼されたそうですが、数あるマイルスの楽曲の中から、アルバム『Get Up With It』に収録のこの曲を選んだ理由を教えて下さい。 類家:単純に自分の好きな曲だという点、このバンドのカラーにあっているような気がした点、の2点です。 milesは永遠のアイドルです。しかし自分も演奏家の端くれである以上自身のサウンドを探求していかなければならないと思ってます。miles davisを近くに感じながら少しでも遠く離れた場所にいけたらと思ってます。 milesの曲を演奏しながらも我々のバンドサウンドが出せたらという挑戦でもあります。 ---類家さんの作曲法は、時間がかかるほうですか?それとも、ふとひらめくことが多いのでしょうか。 類家:どちらもありますが、基本的にはとても時間がかかる方だと思います。 コードから出来上がる曲もあるし、メロディーから出来上がる曲もあります。 メロディーは鍵盤で作る時もトランペットで作る時も両方あります。 アイディアがまとまったらコンピューターに打ち込んでデモを作る時もあります。 実際バンドで音を出すとイメージとは違う場合も多く、それがいい場合もありそうでは無い場合もあります。 閃きと元々あるコンセプトやイメージを混ぜ合わせながら試行錯誤して曲を完成させていきます。 ライブで演奏するとまた違ったイメージになったりして、前後の曲との関係性とかからも含めアイディアを練り直したりとか。 様々なケースがあるので作曲の早い遅いは一概には言えませんが、一つ言えるのは完成までに手間のかかった曲は思い入れが深いです。 ---類家さん率いるバンド"RS5pb"は、元は4人編成で、2013年のアルバム『4 AM』ではギターの田中“tak”拓也さんが加わり、5人編成になったのですね。 ギタリストを加えた経緯を教えて頂けますか? 類家:自分自身もエフェクターを使い始め、ピアノの中嶋錠二にもキーボードを弾いてもらったりと、段々とバンドがエレクトリックになってきました。 しかしながらスイングの曲もあったりと・・・。そんな状況の中、やはりアコースティックとエレクトリックを繋ぐものはギターしかないと思いました。 また同時に田中拓也という人間が出す音はこのバンドには不可欠なものだと思いました。 田中拓也はジャズのスキルもありR&BやFunkにも明るく、このバンドではノイジーな音も出してもらってます。 幅の広さとテクニックとアイディア、そして柔軟性、彼が加わる事でこのバンドのサウンドが大幅に変わると思いました。 実際にギター、そして田中拓也を加えた事でバンドのカラーや方向性は今あるバンドの姿へと変わる事が出来ました。 ---アルバムジャケットとは新進気鋭の書家、白石雪妃さんが担当なさったそうですね。迫力ある文字に心奪われます。 白石さんはどんな方ですか? 類家:白石雪妃さんとはピアニストの石井彰さんのバンドで初めて共演させていただきました。 最初に共演させていただいた時には兎に角バランス感覚の素晴らしさに驚きました。 どんなに大きな半紙に書いてもバランスが、恐ろしくよくて。そして即興で書いた字ではない水墨画の様なものもとても素晴らしく、その時点で是非アルバムのジャケットをお願いしたいなと思ってました。 話すととても柔らかい印象の方なのですが、いざ筆を持ち「書」を描く時になると、全く印象が違います。 女性的な部分も男性的な部分も兼ね備えた「書」の枠を超え、また「書」の可能性を広げようとしている素晴らしいアーティストだと思います。 今年の6月からはニューヨークを皮切りにアメリカでの個展もあるそうなのでこれから益々のご活躍を期待しております。 ---録音はどのように進められましたか? レコーディング現場の雰囲気や印象的なエピソードなどあれば教えて下さい。 類家:レコーディング前に1日プリプロダクションでスタジオに入りました。 プリプロでは下北沢のアンディーズというスタジオを使いました。 レコーディングは横浜にあるランドマークスタジオを使いました。 今回はCDに入らなかった曲も含めると全部で15曲程録りました。 スタジオはそんなに長い時間使えなく、1日半で全て録り終えなくてはならなかったので殆んどが一発録りのような感じです。 3曲目の「polyhedron girl」なんかはトランペットとミュートトランペットを重ねたりしているのでいくつかのテイクを重ねて作ってますが、後は大体一発で録ったものや、何度かトライしても最終的にファーストテイクが採用になったりという具合でした。 エンジニアの斉藤さんのお陰もありレコーディングはスムーズに進みました。 スタジオが横浜だったので都内の自宅まで帰るのが大変でレコーディング中はホテルに泊まりました。 ミックスダウンも、レコーディング二日目の半日と翌日の1日で、合計1日半で行いました。 その時にアー写の撮影もしたりと、中々バタバタな日程でしたがなんとかやりきりました。 レコーディングの前日まで他のバンドのロングツアーやホールでの公演が入っていて、なかなか最終的な曲のアレンジなど詰めるのが大変でしたので、他のバンドのツアー中にホテルの部屋でパソコンとにらめっこして過ごす日々が続きました。 ---前作がDSD録音だったのに対し、今回はPCM 32bit / 96KHz録音とのことですが、この録音方式を取り入れた経緯を教えて頂けますか? 類家:これに関しては完全にT5jazzの意向です。 DSDは本当に立体感のあるサウンドでした。 今回のレコーディングもリアルで臨場感のあるサウンドで録る事が出来ました。 ハイレゾの魅力はダイナミックのレンジが広く、繊細さも表現できるところだと思います。 アナログも6月にリリースするので、このサウンドでレコーディング出来たことはとても大きいと思います。 ---以前、KYOTO JAZZ SEXTET特集で寄稿頂いた文章の中で、類家さんは「新しい何かが出てきて古い物を内包しながらどんどんと進化していく、その過程が好きだし大切なのだと思う」と書いて下さいました。 今回のアルバムはまさに"その過程"で生み出されたものなのではないか?と感じますが、いかがでしょうか? 類家:そうですね。 新しい物が出てくるには、まぁ、突然変異という形もあり得るとは思いますが大抵は何かからインスパイアされたものだと思います。 そのインスパイアされて出来上がったものがインスピレーションを受けたものに対してどれだけのリスペクトがあるかというのは割と大事なんじゃないかと思います。 以前からあったものをしっかりリスペクトしてどんどんと新しい何かが出来上がっていく。 今回も70年代のmilesバンドのような響きもありつつ、やはりその中で自分達のオリジナリティーを表現出来たらと思い制作していきました。 様々な影響が自分達のフィルターを通してアウトプットされ、それがオリジナリティーを獲得出来るよう今後とも精進して行こうと思ってます。 ---ここからは曲をピックアップしてお伺いします。 1.Unda ---実に短絡的で申し訳ないのですが、まずはエレクトリックマイルスや、類家さんご参加のdCprGを思い浮かべました。鉄井孝司さんのベースのリズムが印象的です。オルガンやギターのうねりの中で自在にソロをとるトランペットに惹きこまれますね。 類家:この曲は結構以前から別のアレンジで存在していた曲なのですが、ギターの田中拓也が加入してからギターのサウンドを前面に押し出したアレンジに変えていきました。ギターをイメージしてリアレンジした最初の曲です。 トランペットはワウを使っているしギターも歪んでいるので、結果エレクトリックマイルスやdCprGを連想させざるを得ない楽曲になってしまいましたが、出来るだけ自分達なりのアプローチを心がけました。 まぁマイルスはあんなにしつこい演奏はしないし、dCprGとはそもそも編成が大分違うと思うので、良く聞くとどちらでもない感じが味わえると思います。 トランペッターがミュートを付けて吹くと「マイルスっぽくていいねぇ〜」って言われるジレンマとは一生付き合っていく気ではいますが、やはり一聴して分かるバンドサウンドを作っていきたいと思ってます。 2.Haoma ---気持ちがどんどん高揚していくような魅力のある曲で、ライブでも聴いてみたいです。 途中、ギターがテーマと無関係な感じで演奏されているかのように聴こえましたが、テンポが落ちるところでまた皆さんのアンサンブルに加わったり、離れたりするようで・・・ギターの存在感がとても気になりました。 ハオマ (Haoma)とは、ゾロアスター教において重視される神酒とのこと、どんなイメージで作曲されましたか? 類家:ゾロアスター教では酒は良くないものとされているのですがhaomaというお酒は許されています。儀式に使う特別なお酒です。 この曲は長い間バンドのレパートリーとして演奏しています。 ギターはジョンゾーンのネイキッドシティのような雰囲気が欲しいと思いあのような形になりました。 スイングの上でノイズギターがなっているという、違和感と独特の質感が僕らのバンドのカラーになればと思ってます。 テーマの途中でフリージャズのようなセクションが挟み込まれ儀式の行く末を暗示し、トランペットのソロはさながら司祭のお説教のようでもあり、ピアノソロではテンポが段々上がっていき儀式がどんどん盛り上がり佳境に差し掛かった所でまた司祭の合図でテーマが演奏される。なんとなくこんなようなイメージです。神の酒「HAOMA」を使った架空の儀式を意識しました。 3.Polyhedron Girl ---中嶋錠二さんのエレピが美しく、類家さんのトランペットのエフェクトも幻想的。 あっという間に終わりますが、インタリュードではないんですね?このアルバムでは、5曲目「Es」と8曲目「Tupamaros」がインタリュードになっているとのことですが、インタリュードを入れたのはどういう趣旨ですか? 類家:3曲目もインタリュードとして見てもらってもなんら問題ないです。 直訳すると「多面体少女」となります。この曲は2種類のリズムな混在しているので何となくこの様な名前になりました。 インタリュードが幾つか入っているのはやはりライヴとは違った"アルバム"という作品を構築する為に必要だと思ったからです。 前後の曲に及ぼす影響やその楽曲自体が持つ良さが出る様に全体の流れやバランスを考えてインタリュードを配置しました。 6.Danu ---迫力ある演奏に気持ちが熱くなります。ストレートにかっこいい曲ですね! "Danu"はインド神話に登場する女性のことなのでしょうか? 類家: "DANU"は確かに女性を象徴する神やケルト神話に登場する神の名前ですが、実はそれとは関係なく、「dadaism」という1910年代に起こった芸術思想と「nu」という新しいを意味する単語を組み合わせて勝手に作った言葉です。そしてアルバムタイトルの"UNDA"のアナグラムにもなっております。 「dadaism」も「nu」も新しく革新的な意味合いがあるので新しい何かをイメージしてタイトルを付けました。 9.Kyphi ---アコギとピアノの響きが美しくて、他の曲では大迫力の吉岡大輔さんのドラムが、この曲では軽やかで心地良いと感じます。トランペットの出番が少ないですが、ここぞという時に登場してこれまた美しい響きに聴きほれます。 類家:kyphiは古代エジプトの文献にある数多くの材料を混ぜ合わせてできる練香です。「聖なる煙」という意味があります。 リズムが複合的に混ざり合うのでこの名前を付けました。 トランペッターがリーダーのアルバムだからといってトランペットばかりフィーチャーされるのはちょっと避けたかった部分もあります。 アルバムのトータルコーディネートを自分がやっているというモノにしたいです。 10.Pirarucu ---ここでも音量小さ目ながらバックで演奏されているギターが不思議な効果を出していると感じます。 ピラルクということで、魚が跳ねているイメージも浮かべつつ、実験的な曲調にも感じました。 類家:ピラルクは古代魚で1億年前から姿を変えていないと言われている魚です。何となくその魚の歴史や、進化の過程を無視して現代まで子孫を残してきたロマンティックさに魅力を感じて付けた曲名です。組曲のような感じで自由に聴いていただけたら幸いです。 ---ここからは類家さんの音楽ヒストリーについてお伺いします。 まず、一番古い、音楽にまつわる記憶はどんなものですか? 類家:小学生の頃に父の部屋から聞こえてきたワールドミュージックや沖縄民謡ですかね? 当時はなんか変な音楽がかかっているなぁーと思っていました。 ---小学4年でお父様がお持ちだったトランペットに触れ、学生時代は吹奏楽部で演奏していらしたとのこと。 学生時代はどんな音楽を聴いていましたか? 類家:小学生の頃は吹奏楽や金管アンサンブルとかグレンミラーやモーリスアンドレ、それとニニロッソなんかを聴いてました。 とにかくトランペットが入ったものや吹奏楽部で演奏するものを中心に聴いていました。 高校の頃にジャズを聞き始めました。ジャズはトランペットが使われている音楽の中で一番興味深い音楽でした。 ---トランペットの他にも楽器を練習されていましたか? また、学生時代にバンド活動はされていたでしょうか? 類家:楽器は専らトランペットだけでした。 部活以外にバンドは特にやってはいなかったです。 ---高校時代にマイルス・ディヴィスを聴くようになったそうですが、マイルスの他に好きだったり影響を受けたジャズメンを教えて下さい。 類家:フレディーハバードやリーモーガン、クリフォードブラウンなんかは良く聴きました。 近藤等則さんや五十嵐一生さんも好きでした。 saskia larooやcuong vuとかドンチェリー、hannibal marvin petersonなんかも好きです。 沢山います。 この人だけ一人ってのは決められないですがやはりmilesは偉大ですね。 ---高校卒業後、海上自衛隊の音楽隊でトランペットを担当なさって、6年間在籍されたとのこと。 その頃に得た経験で財産になっているものはどんなものですか? 類家:兎に角沢山吹いていましたね(笑)。 朝一番早くに行って、夜は一番遅くまで残って。どんなに練習しても全然上手くならなくて(笑)。 効率の悪い練習をしていたのかも知れないけどその事で色々と発見した事は多いです。 遠回りしないと掴めないものというか。練習する場所と時間は山程あったので、若い時期にそういう環境に自分の身を置く事が出来たのは財産かも知れません。 未だに上手くならなくて悩んでいますが・・・。 後は、雪の降る中、野外で演奏しなければいけなかったりとかずぅーっっっと立ってなければいけなかったりとか過酷な環境で演奏しなければならなかったことは多々ありましたね(笑)。 音楽隊の方々は本当に凄いですよ。上手い方々ばかりだし。 ---上京なさってすぐの頃のお話は、KYOTO JAZZ SEXTET特集で寄稿頂いた文章にも綴られています。 2004〜2006年に活動なさったジャムバンドグループ「urb」のメンバーとは、その頃出会ったのでしょうか? 類家さんにとって「urb」はどんな存在でしたか? 類家:上京してから渋谷の「the room」や池袋の「miles cafe」にジャムセッションに通っていました。 「the room」で「urb」のメンバーの知り合いだった、トロンボーンプレイヤーの廣瀬貴雄君に会って「urb」の事を紹介してもらいバンドメンバーになりました。 今でも一緒に演奏したりするミュージシャンの多くにroomやmiles cafeで会った人達が沢山います。 最初にガッツリやったバンドが「urb」でそれがメジャーからデビューして、タイのジャズフェスティバルに呼ばれたりしてCDも立て続けにリリースしたりして、なんかトントン拍子に事が進んで行ったのですが、まぁ色々あって活動は休止するのですが・・・。自分自身の実力とかやらなければいけない事とか、本当にやりたい事とか色々な事を考えるきっかけになったのでとてもいい経験をさせていただいたと思います。 今回のニューアルバム「UNDA」も、「urb」の時代にお世話になったプロデューサーの清水さんが立ち上げた「T5 jazz」というレーベルからリリースしています。 ---類家さんのお父様は青森県八戸市で活躍なさった版画家の類家謙次郎さん。 郷土芸能などを主題にした作品を作られたそうですね。お父様はどんな方だったのですか? お父様にはどんな影響を受けたか、またお父様の作品を生み出す姿をご覧になって育ったのかなあと思いますが、どんなお気持ちでその姿を見ていたのかなど、よろしければ教えて頂けますか? 類家:割と寡黙な人ではありました。小さな頃は父が家で仕事をしていたので学校から帰れば家にいてくれるのでよく遊んでくれた父ではありました。 兎に角家の中が作品で溢れていて、小さい頃からそれを見て育ってきたので父の創り出すものからの影響は否定できないと思います。 型絵染というものを中心に彫金や木彫、家具からアクセサリーまで色々な物を作ってました。 何かを創造する事の素晴らしさや楽しさを教えてくれたのは父だと思います。オリジナリティーを持つ事の大切さや自由に表現する事を肯定できる自分でいれることも父のお陰だと思っています。 父は亡くなる間際まで作品を作っていました。母親は大変だったろうなぁと思いますが、父から教わった事は多いと思います。 説得力のあるオリジナリティーを持ちそれを常に磨き続け自身を更新し圧倒的なモノを作り続ける事の大切さを学んだような気がしてます。 父の事は去年の11月に地元で公演をした時に書いた記事がありますので、こちらもご興味がある方はどうぞ。 http://ruike.exblog.jp/i146/ ---類家さんといえばご自身の"RS5pb"やピアニスト中嶋錠二氏とのデュオのほか、dCprG、菊地成孔ダブセクテット、沖野修也さん率いるKYOTO JAZZ SEXTETなど様々なバンド、ユニットに参加なさっていますが、今後こんな編成で演奏してみたい!というのはありますか? 類家:自分一人で何がどこまで出来るのかということにも興味があります。 何度かソロでのパフォーマンスもやった事はあります。コンピューターやエフェクターを使ってもなんでもいいんだけど、兎に角一人だけでどんな事ができるかもやってみたいです。 ---ご多忙な類家さんのリフレッシュ術や元気の秘訣などあればぜひ教えて頂きたいです! 類家:兎に角寝る事でしょうか(笑)。 ストレッチと筋トレと睡眠じゃないでしょうか? 気を付けているのはツアー中に飲み過ぎ無いように食べ過ぎ無いようにする事でしょうか。まぁ無理ですけど(笑)。 多少熱が上がっても演奏すると不思議と治るので、演奏していれば健康なのかも知れません。 ---このWEBマガジンのインタビューでは恒例の質問です。 類家さんにとっての「Cheer Up!ミュージック」を教えて頂けますか?(Cheer Up!の解釈は、元気を出したい時に聴く、気合いを入れたい時に聴くなどご自由にお願い致します) 類家:難しいですね! 掃除したり、道を歩いたりする時は大体音楽が無い時が多いので。 BGMとしての音楽の良さは勿論あると思うのですがあまりそういうふうに音楽を使う事に慣れてないのかも知れません。 好きな曲は渡辺美里さんのMy Revolutionですかね(笑)。世代なので。 ---今後の展望や夢、こんなアルバムを作りたい!というお考えなどございましたら教えて頂けますか? 類家:今後はトランペットを一音も吹かないアルバムとかできたらいいですね。 後はトランペット一本持ってフィールドレコーディングするとか。 バラードだけのアルバムとか100人位の人達と一人ずつデュエットをしたものを収録するとか。 自分で映像を作るとか1年くらいトランペットを吹かずに過ごして管楽器を演奏する事が人体に与える影響についての本を出すとか。 どれも実現する事は無いと思います。 ただ肅々と自分にとってのいい音楽を求めて演奏し続けるだけでは無いでしょうか。 ---今回は沢山の質問にじっくりお答え頂き、どうもありがとうございました。 アルバム『UNDA』の魅力と、類家さんの魅力がたっぷり伝わってきました。 『UNDA』 類家心平,RS5pb 1 Unda 2 Haoma 3 Polyhedron Girl 4 Invisible 5 Es 6 Danu 7 Maiysha 8 Tupamaros 9 Kyphi 10 Pirarucu Personnel - RS5pb 類家心平 - trumpet 田中 “tak” 拓也 - guitar 中嶋 錠二 - piano, keyboards 鉄井 孝司 - bass 吉岡 大輔 - drums 発売日:2016年3月23日 品番:T5J-1012 レーベル: T5Jazz Records 価格:2,600円 + 税 類家心平 プロフィール: 1976年4月27日、青森県八戸市で版画家の次男として誕生する。 小学生の時にブラスバンドでトランペットと出会う。 中学生の時にアンサンブルコンテスト全国大会で金賞を受賞。 高校生の時に父の影響でマイルスデイヴィスの音楽に触れ、ジャズに開眼する。 高校卒業後、海上自衛隊の音楽隊でトランペットを担当。国内外での演奏活動を行う。 退官後ジャズトランペットを高瀬龍一氏に師事。 2004年にSONYJAZZから、ジャムバンドグループ「urb」のメンバーとしてメジャーデビュー。3枚のアルバムをリリースし2004年12月には「タイ国際ジャズフェスティバル」で高い評価を受ける。 2006年に自身のジャズカルテット「Shinpei Ruike 4 piece band」を主催。 2007年に「菊地成孔ダブセクテット」(菊地成孔sax,坪口昌恭piano,鈴木正人bass,本田珠也drums,パードン木村livedub)に参加。3枚のアルバムをリリース。オーチャードホール、フジロックフェスティバル、ブルーノート東京の公演等で注目を集めている。 その他山下洋輔氏との共演や板橋文夫グループ等で活躍。 活動のフィールドはジャズに留まることなく元「ビート・クルセイダース」のケイタイモ率いる「WUJA BIN BIN」や「LUNA SEA」のギタリストSUGIZOが率いるユニット、菊地成孔率いる「DCPRG」にも参加。またジャズを題材としたアニメ「坂道のアポロン」やNHKのドラマ「ロンググッドバイ」では劇中のトランペットを担当するなど活躍の幅を広げている。 「類家心平 4 piece band」では2009年にファーストアルバム「DISTORTED GRACE」をリリース。2011年には菊地成孔氏のプロデュースで2作目「Sector b」をリリース。2013年にはバンドメンバーを再編成し「RS5pb(類家心平 5 piece band)」としライブレコーディングによる3作目のアルバム「4AM」をリリース。 2014年にはピアニスト中嶋錠二氏とのデュオによるアルバム「N40°」をリリース。 2016年に「RS5pb」としての初のスタジオレコーディング盤「UNDA」をリリース。 類家心平 Official Web Site http://ruike.daa.jp/ 『UNDA』SoundCloud(試聴サイト) https://soundcloud.com/t5jazz/sets/shinpei-ruike-unda-sample T5 Jazz Records http://www.t5jazz.com/p/t5j-1012.html RS5pb official twitter https://twitter.com/RS5pb RS5pb web site https://www.facebook.com/RS5pb-1436568036593116/ ruike's blog http://ruike.exblog.jp/ 類家心平 公式facebookページ http://www.facebook.com/shinpei.ruike ♪最新Liveスケジュール 詳細や最新情報につきましては、類家さんの下記Live情報ページにてご確認をお願い致します。 http://ruike.daa.jp/infomation.html ------------------------------------ 【 RS5pb new album 『UNDA』release tour 2016 】 ■ 2016年 5月6日(金) JAZZ ROOM CORTEZ(水戸) http://cortez.jp/ ■ 2016年 5月7日(土) HERMIT DOLPHIN(静岡県浜松市) http://www3.tokai.or.jp/hermitdolphin/ ■ 2016年 5月8日(日) jazz inn LOVELY(名古屋) http://www.jazzinnlovely.com/index.html ■ 2016年 6月10日(金) Motion Blue yokohama(神奈川県) http://www.motionblue.co.jp/ ------------------------------------ ■ 2016/5/11(水) PIT INN(新宿) 【 板橋文夫 FIT!! みるくゆ・ナイト 】 ■ 2016/5/12(木) JAMMIN'(都立大) 【 本田珠也 Quartet 】 ------------------------------------ 【 板橋文夫 FIT!!+3「みるくゆ」北海道 TOUR 】 ■ 2016/5/13(金) MPホール(岩見沢) ■ 2016/5/14(土) 厳舎くさむらや(東川町) ■ 2016/5/15(日) B♭major7(帯広) ■ 2016/5/17(火) LEAF(函館) 主催 : JI-NO ■ 2016/5/18(水) チロル(伊達) ■ 2016/5/19(木) GROOVY(小樽) ■ 2016/5/20(金) ZIPPYホール(札幌) 主催 : JERICHO ------------------------------------ ■ 2016/5/22(日) THELONIOUS(東中野) 昼の部 【 類家心平 × 高橋佑成 DUO 】 ■ 2016/5/23(月) ROYAL HORSE(大阪) ■ 2016/5/24(火) BAR RHODES(渋谷) 【 May Inoue & Ren Yamamoto Spring Spesial at Bar Rhodes ! 】 ■ 2016/5/25(水) PIT INN(新宿) 【 東京ザヴィヌルバッハ・スペシャル 】 ■ 2016/5/26(木) 東金文化会館 特設ステージ(東金市) 【 板橋文夫 FIT!!+2「みるくゆ」 】 ■ 2016/5/27(金) COCHI(小岩) ■ 2016/5/28(土) AIREGIN(関内) ■ 2016/5/29(日) DOLPHY(桜木町) 【 鈴木勲 スペシャル 】 ■ 2016/5/30(月) SOME TIME(吉祥寺) 【 本田珠也 Quartet 】 ■ 2016/5/31(火) BODY & SOUL(青山) 【 本田珠也 Quartet 】 ◆Cheer Up!関連リンク KYOTO JAZZ SEXTETE特集 類家心平コメント(2015年4月) http://www.cheerup777.com/kjs3.html |