2016年に1stフル・アルバム『Clarté(クラルテ)』をリリース後、楽曲提供や劇伴音楽制作など作家としても活躍の幅を広げ続けている辻林美穂さんが、待望の2ndフル・アルバム『ombre(オンブル)』をリリースしました。
このアルバムは9月にリリースして以来すでに大きな話題を呼んでおり、楽曲の素晴らしさ、サウンドの美しさ、ユニークな視点など何度でも聴きたくなる名盤に仕上がっています。このアルバムが放つ魅力の秘密にせまるべく、辻林さんに沢山の質問をぶつけてみました。打てば響くような回答をどうぞゆっくりとお楽しみください。(2019年10月)

<辻林美穂インタビュー>   <コメント>


---1stアルバム『クラルテ』のリリースから約3年半、今回のアルバムを作ることになった経緯を教えて頂けますか。

辻林:1stをリリースしてから、自主制作盤というかたちでは3枚作っていたんですけど、全国流通盤を、しかもフル・アルバムを、となると、なかなか腰が重たくて、しばらくだらだらとしていました。
そんな時に、FLY HIGH RECORDSの土橋さんが、TWEEDEESの作品やライブに関わったことで私の存在を知ってくださって、うちから出しませんか?と去年末に声をかけてくださったところから、具体的なリリースまでの道筋が見えてきました。
あと、1stを出したのが25歳の時で、三十路を迎えるまでに3枚出したいなっていうすごく漠然とした目標があって、今28歳でまだ2枚目なので、かなり焦っています(笑)。

---アルバムタイトル『ombre(オンブル)』に込めた、辻林さんの思いを教えて頂けますか。

辻林:1stの『クラルテ』にはフランス語で「透き通った」とか「キラキラした」みたいなフレッシュな意味を持たせているので、2ndにはその対比として、「影」とか「濃淡」とか、そういう意味のある『オンブル』というタイトルを選びました。

私がまったくの無名からほんのちょっとだけ存在に気づいてもらえたきっかけが、ラジオ番組でのデモ・テープ・コーナーで自分の歌モノの曲がちらっと流れたことなんです。だから、世間様に一番最初に知ってもらったのがシンガー・ソングライターとしての辻林で。
でももともと私は作曲家になりたくて音大に行ったりしたので、1stを出したあとはSSWの活動もしながら、作家として曲提供をしたり、アニメの劇伴を書かせてもらったりしました。今回のアルバム『オンブル』は、もちろんSSWとして、アーティストとしての1枚ですけど、この3年半で感じ取ってきたものを、音楽の濃淡に落とし込んで表現できたらいいなと思って、このタイトルにしました。
あとは、化粧品などで使われてもいいような、おしゃれな言葉を当てたいな、っていう下心もあります(笑)。

---制作期間はどのぐらいかかったのですか?制作で印象的なエピソードなどあれば教えて頂けますか?

辻林:一番はじめに土橋さんと打ち合わせした時は、今年の2月ぐらいからレコーディングを始めて4月ぐらいには全曲完成、6月にはプロモーションに入ろう、みたいなお話をした記憶があるんですけど…私が1月から2月にかけてイギリスとオランダに旅行に行ってしまったり、作家仕事でたまたまコンペに受かるのが続いて自分のスケジュールが全然読めなくなってしまって、私自身は今年にリリースすることを勝手に諦めていました(笑)。

でも、これじゃいかんと土橋さんがお尻を叩いてくださって、6月下旬か7月頭あたりにもう一度打ち合わせをして、「9月18日リリースだと8月頭には完パケしてないとダメだけど大丈夫?」「…はい!いけます!」と勢いだけのお返事をし、そこから普段ライブでサポートしてくれているメンバーに「本当にすみません!!」と謝りまくってかなり無茶なスケジュールを一緒にこなしてもらうことになりました。

1stをリリースしたあとに自主制作盤にいれていた曲たちは、スムーズにリアレンジの作業を進めていったんですけど、新曲に関してはもう本当にギリギリで、普段曲を作るときは曲名は一番最後に決めるんですけど、今回は3曲とも曲名から決めました。土橋さんに曲数と曲名を送らなきゃいけなくて(笑)。

---既にリリース後のインストアイベント等を終えていらっしゃいますが、リリース後の手応えや嬉しい感想などはいかがですか?

辻林:『オンブル』は『クラルテ』の時と違って、プロデューサーも自分、ジャケ写を決めるのも自分、何枚プレスするかも自分だったので、正直とっても不安でした。自宅にはダンボールが山積みになっていて、今在庫がどれぐらい残っているかも目に見えて分かってしまうし。それに、インストア・イベントも、何人観に来てくれるのかまったくわからなくて、ずっと胃が痛かったです。
でも、蓋を開けてみたら、リリースしてすぐに追加発注の連絡が来たし、インストアもパイドパイパーハウスの売り場を大きくはみ出してたくさんのお客さんが見守ってくれて、文字通り胸を撫でおろしました。

なかば無理やり1ヶ月でアルバム制作を終わらせて9月にリリースしたのには理由があって、人生初めての「おかあさんといっしょ」の曲や、人生初めてのTVアニメのオープニング曲を、今年ポンポンと書かせていただいたんです。それに、仕事で携わった作品のリリースもあったりして、5月あたりから6、7、8月と自分のなかでとても良い流れに乗れている実感がありました。だから、苦しい思いをしてでも9月にリリースしたのですが、その苦労が報われるかのように、TVアニメのオープニング曲を気に入って私に興味を持ってくださったかたが、インストア・ライブにも来てくださいました。それが本当に嬉しくて。
アーティストとしても嬉しいですけど、何より自分の音楽を認めてもらえたような気がしました。

---辻林さんは作曲学科で学ばれたそうで、現在様々な音楽制作の現場で活躍なさっていますが、ご自身のアルバムについては曲はどのように作られたか教えて頂けますか?
詞先曲先どちらなのか、何故こんなにもリスナーのイメージがふくらむような魅力的な歌の数々を思いつくのかなあ?などと、その秘密に迫ってみたい気持ちになりました。


辻林:音楽だけで生活できるようになってまだ1年半ぐらいしか経っていないので、ひよっこ中のひよっこなのですが…。仕事の時はクライアントの求める音楽があるので、そのゴールに向かって作曲や作詞を進めていくんですけど、自分の作品については、クオリティにOKを出すのも自分だし、テーマを決めるのも自分だしで、かなり迷子になっていました。

普段は曲先で書きます。なんとなくのBPM、優しい曲なのか元気な曲なのかという漠然な方向性を決めて、コードをピアノで弾きながらメロは鼻歌で重ねるような作り方です。次に、メロに言葉を乗せていくんですけど、だいたい主人公は女の子で、その子の目に今何が映っているか、とかなんとなく考えてみたり、メロに乗せても不自然なイントネーションにならない言葉を選んでみたり、といった感じです。

私は歌詞でみんなにメッセージを届けたい願望が特にないので、初めて聴いた時に気持ち悪くない言葉たちを当てられたら成功だと思っています。
詳しくはないけれど映画が大好きなので、映像が浮かんでくるような音楽を書きたい気持ちはあります。感情がストレートに書いてあるような曲は大体が妄想曲で、幸せキャハハウフフな登場人物をカラフルな世界で歩かせています(笑)。回りくどくてひねくれている歌詞がたくさん出てくる曲は、大体自分の素を書き綴ったようなものです。自分のなかではかなりスケベなことを言っているつもりでも、第三者にはパッと見分からないみたいです。よかった(笑)。

---このアルバムは聴くたびに自分の気持ちに響いてくる曲が違っていて、味わい深く、何度でも聴きたくなります。日々の友達のような感じを受けました。このアルバムを、リスナーにはどういう風に受け取ってほしいと感じていますか?

辻林:私ははなから万人受けするような曲は書くつもりはないし、というか、書こうと思っても書く才能を持ち合わせていないことを痛感しているだけなんですけど(笑)、どこかで誰かが私の曲を聴いた時に、その人の背中をさすってあげられるような、静かに寄り添える音楽を書きたいといつも思っています。私はツイッター廃人なので、ふざけた呟きにいいねがたくさん付くととっても嬉しいです。でも、そういう瞬間的な承認欲求の満たし方ではなく、10年後20年後にふと聴きたくなっちゃうような音楽を作りたいし、誰かにとってそう思われていたら嬉しいです。

---アルバム中の「つばしラジオ」がユニークですよね。辻林さんって、ざっくばらんな方なのかな?と親近感を持ちました。このアイディアはどこから?

辻林:思い返せば、小さい頃から目立ちたがり屋で、面白いねって言われたいがために変顔をするような子供でした。その感性(?)は今でも残っていて、面白い人だと思ってもらいたい欲がいつでもあります。実際はすべり散らかしているんですけど…(笑)。
クラスに一人は、いつもモノマネしているような子って居ると思うんですけど、それが有名人のモノマネじゃなくて、国語の先生の喋り方とか、隣のクラスの山田くんのくしゃみの仕方とか、あとはドラマで演じられているザ・いい女とか。そういうのを真似ているのをみて、うわぁ似てる似てる分かる分かる、みたいな感覚がそのままラジオに最悪なかたちで収録されています(笑)。

---「つばしラジオ」に登場の、やぎぬまかなさんはどんな方なのでしょうか?

辻林:やぎぬまかなちゃんは、私が出会った頃はまだバンド活動をしていて、超かっこいいバンド・サウンドを引っ張るかわいい女の子、のイメージでした。でも、仲良くなるにつれて、笑いのツボが結構似てるんじゃないかな?と思うようになって。彼女は本当に頭の回転が速くて、話してるとめちゃくちゃ面白いんです。あと、私とほとんど同じタイミングで音楽の仕事を始めたので、センシティブになる領域もお互いに分かっている感じがします。だから、今回つばしラジオで思い切りふざけるぞとなった時に、方向性で揉めることもなくスムーズにふざけられました(笑)。

---ここからは曲をピックアップしてお伺いします。
◆1. Beautiful Boy
---美しく透明感のある歌声、ちょっと儚い歌声でドラマティック。一曲目からアルバムに惹きこまれます。
短い曲だけれど物語を感じますね。


辻林:この曲は同じタイトルの「ビューティフル・ボーイ」っていう映画を観て、かなりショックを受けて、これは曲にしたいなと思っていました。ちょっと前に、NetFlixで話題になった、ストーリーの展開を二択で選べるっていう、「ブラック・ミラー」の「バンダー・スナッチ」というドラマがあって、それがドラッグで人生が壊れていくストーリーだったんですけど、そこからドラッグの描写のある作品に興味が沸いて。「ビューティフル・ボーイ」はまさに、主人公の息子がドラッグ依存症になってしまって、主人公が「私の美しい息子を見ていませんか?」と日記に書きつづるようなお話なんです。
家族愛とも違う、なんとも言えない絆を、繋ぎ止めようにもどうにもならない不甲斐なさを、曲に落とし込めたらいいなと思って作りました。

◆2. Tick Tock Tea Time!
---イラストレーターてらおかなつみ個展のテーマソング。
英詞で心和む曲。トイピアノなど可愛い楽器のサウンドが効果的でずっと聴いていたくなります。


辻林:人生で初めて、すべて英詞で書いてみた曲です。ネイティブに聴かれても恥ずかしくないように、大学の帰国子女の先輩である中野哲郎さんに、作詞を手伝ってもらいました。
ブリティッシュな雰囲気にしたいと思ったものの、お恥ずかしい話ですがビートルズを全然聴いたことがないので、自分のなかでの勝手なブリティッシュ・イメージで編曲したら、案の定、ファンのかたが「アメリカンな感じだね」とおっしゃっていて、やばいやばい勉強不足なのバレてる…って焦りました(笑)。

てらおかさんの個展のテーマソングとして書いたんですけど、この個展の会場が、世界中から集めてきた紅茶を飲めるカフェだったので、紅茶にちなんだ曲がいいよね、ということでミルクティーの曲を書くことになりました。

◆4. Ruffle feat. sacaikumi
---sacaikumiさんとは声質が似てるというか相性ピッタリですね。デュエットと掛け合いが素敵過ぎです。

辻林:これはもともと大学3年生のころに書いたもので、その時は私が一人で声を加工して2人分歌っていました。それを聴いたワタナベタカシくんが、「友達にすごく声が良い子がいて、つばしに紹介したい」と、1stをリリースした直後にsacaikumiちゃんを紹介してくれて、初対面にして3人でカラオケに行くという謎の出会いを果たしました(笑)。

彼女は今回の『オンブル』だけでなく、自主制作CD2枚もデザインしてくれてるんですけど、いつかこの声を録音物に落とし込んでいろんな人に聴いてもらいたい!と思っていたので、3年越しの願いが叶いました。
もっともっとsacaikumiちゃんの声を聴いてもらえる、彼女1人が歌う曲を作りたいです。

◆7. 魔法が使えなくなる日 feat.ワタナベタカシ
◆8. 横顔 feat. 黒澤鷹輔

---この2曲は男性とのデュエット、ワタナベさんはちょっとソウルフルな感じで、黒澤さんは落ち着いた優しい歌声。辻林さんの歌声は、様々なタイプのヴォーカリストにスッと自然に寄り添い自然に調和するというか、そういうところが凄いと感じました。

辻林:「魔法が使えなくなる日」のほうは、先にタカシが歌って、その歌声を聴きながら私も歌を録音しました。なので、私史上めっちゃ声を張っていると思います。この曲を作った時に、三度や六度で安易にハモるのは面白くないから、主役がコロコロ入れ替わるようなメロにしよう、と頑張った記憶があります。

一方「横顔」は、先に私が歌ったものを聴きながら、黒澤くんが歌うといった順番だったと思います。そして、佐藤望さんが黒澤くんのボーカル・ディレクションをしたので、当時の黒澤くんの歌い方よりもだいぶ優しい雰囲気でした。
私はシンガーと名乗るには歌が下手くそだと思っていて、自信がなくていつもネガティブ発言をしていろんな人に怒られるんですけど(笑)、それはきっと、シンガーとしての主張が強くない分、その曲その曲に一番良いと思う歌い方をする努力ができているんだ!と自分を励ましています。

◆5. 紡いでゆくこと
◆10. 手紙

---この2曲はなんか切なくて、ギュッと心をつかまれます。夜中にしみじみ、心の中で大切に思っている人のことを思い出しながら聴きたくなります。

辻林:「紡いでゆくこと」は、高校の仲良し9人グループの1人が結婚した時の、余興のために書いた曲だったので、MVありきで歌詞も分かりやすくしようと思って書きました。
今28歳なので、周りもどんどん結婚して結婚式自体にも慣れてきちゃいましたけど、この曲を書いた当時はまだラッシュが始まりたてで、結婚式耐性がなくて(笑)、結構ウルウルしながら作りました。

「手紙」は、1stに収録されている「あぶく」という曲から12年経ったところが舞台で。私は家族問題に難ありなので、テレビや映画で家族愛にフィーチャーしたものが大嫌いだったりする人に刺さると嬉しいなと思います。あと、私は手紙を書くことが好きなのでよく手紙を書くんですけど、この曲の詞も本物の手紙を読んでいるような言葉の羅列になるように心がけました。

◆11. 夢のデリシャスカロリー帝国
---楽しい曲!女子なら共感するでしょうね。タイトルが面白過ぎです!

辻林:これは、いっつもいっつもそうなんですけど、何か曲を書く時にいつも締め切りギリギリで、どうする!もう時間ないぞ!って時にエーイ!!とひねり出した曲名です(笑)。
この曲に関しては、たしかタイトルから考えました。私はライブ本番だったり友人の披露宴が近づいてくると、ダイエットしなきゃと思って1週間ぐらい前から動き出すんですが、結局それも1日目だけで、残りの6日間は何もしないどころかいつもより食べてるっていう…。でもこれは、女の子ならみんな分かってくれますよね!

---ご自身の性格についてはどのように分析されますか?

辻林:卑屈、ネガティブ、ひねくれ者だと思っています。せっかく誰かが私の魅力に気づいて私に伝えてくれても、それを素直に受け取れず、好意や厚意を踏みにじってしまう性格です。
それが変な音楽性にいかされているならば、もういいや!という気持ちでいます(笑)。

---辻林さんのプライベートにもちょっとだけ迫ってみたいのですが、最近読んで良かった本、観て良かった映画、ハマっているモノ・コト・・・などあったら教えて頂けますか?

辻林:私、字を読むのが苦手なので、本は全然読まないです…。漫画すらも読まないんですけど、作詞のボキャブラリーも枯渇しちゃうので、そろそろ意識して読まねばなりません。
最近観てよかったのは、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」の、ブラピの腹筋です(笑)。抱いてくれー!って思いました。あとは、先ほどイギリス旅行したとお話ししたんですけど、ロンドンの映画館で観た「グリーン・ブック」がとても良かったです。
英語は全然わからないので、ロンドンではストーリーの細かい部分を理解できなかったんですけど、お客さんがたくさん笑っていて、なるほどこの映画はユーモアたっぷりな作品なんだなと思って、帰国後数ヶ月してから日本でも観ました。あと、忘れちゃいけないのが「ビューティフル・ボーイ」ですね。ズーンと沈む準備をしてから観てほしいです。

ハマっているコトは、男性アイドル育成ゲームです(笑)。IDOLiSH7(アイドリッシュセブン)という二次元のアイドルの、和泉一織(いずみいおり)くんという男の子を推しています。
二次元にはまったく興味がなかったのですが、自分に趣味がなくて悩んでいたところに、やぎぬまかなちゃんが「私も一緒に始めてあげるから何かスマホゲーム始めようよ」と言ってくれて、小学生の頃りぼんっ子で「神風怪盗ジャンヌ」や「満月をさがして」などを読んでいて大好きだった種村有菜先生がキャラクター原案を担当されている、IDOLiSH7を始めてみたら…見事に沼にハマりました。作曲仕事をする机の周りには、一織くんのグッズがちらほら置いてあります。

---このWEBマガジンの恒例企画です。
辻林さんにとってのCheer Up!ミュージックを教えて頂けますか?


辻林:キリンジ「イカロスの末裔」です。大学を卒業した時、コンペも何も受からなくて、私は音楽で何も成果を出せずに卒業してしまった…とひどく落ち込み、一人暮らししていた部屋も学生マンションだったので絶対に退去しなければならず、一旦実家に帰ることになりました。23歳の12月頃まで静岡にいたんですけど、車がないと生活できない田舎だったので、当時車にスマホをつないで音楽を聴いて運転していました。その頃やっと「シティ・ポップ」という言葉を知って(笑)、グーグルでシティ・ポップと検索したら出てきた曲をとりあえずプレイリストにいれていたんですけど、当時運転していた車の仕様なのか、曲があいうえお順に再生されるようになっていて。車のエンジンを掛けるとかならず「イカロスの末裔」が流れて、さぁ今日もバイトに行くぞ、と重い体を起こしながら運転していたことを思い出します。

---今後の展望や夢について伺えますか?

辻林:自分の意志がないままテレビを見ている子供たちの耳にスッと入っていくような音楽を書きたいです。教育系ですね。その子供たちが大人になった時に、ふと思い出して調べて私の曲にたどり着いてくれる日を迎えられるように、引っかかりのある曲を書き続けていきたいと思います。

---どうもありがとうございました。辻林さんの作品をこれからも楽しみに聴かせて頂きます。







『ombre(オンブル)』辻林美穂

1. Beautiful Boy
2. Tick Tock Tea Time!
3. エクラン・ルブラン
4. Ruffle feat. sacaikumi
5. 紡いでゆくこと
6. つばしラジオ feat. やぎぬまかな Vol.1
7. 魔法が使えなくなる日 feat.ワタナベタカシ
8. 横顔 feat. 黒澤鷹輔
9. ひとりぼっちの曲
10. 手紙
11. 夢のデリシャスカロリー帝国
12. Pignon
13. つばしラジオ feat. やぎぬまかな Vol.2
14. さよならはそれなりに

全曲 作詞・作曲:辻林美穂
編曲:
M1, 2, 3, 5, 9, 10, 11, 12 辻林美穂
M4 ふたりの文学(斎藤モトキ、ドラ内山、五十嵐琢馬)
M7 ワタナベタカシ(meiyo、侍文化)
M8 ムッシュ・レモン(カメラ=万年筆、Orangeade、婦人倶楽部)
M14 辻林美穂バンド(小川タカシ、尾崎旅人、井上拓己)

マスタリング:加藤侑作
デザイン:sacaikumi
写真:熊谷直子

発売元:FLY HIGH RECORDS
ディストリビューター:ヴィヴィド・サウンド・コーポレーション
規格番号:VSCF-1772(FRCD-064)
価格:2,454円(税抜価格)+税
発売日:2019年9月18日

■作品紹介
2016年発表の1stアルバム『Clarté(クラルテ)』リリースから3年半。シンガー・ソングライターとしての活動と並行し、楽曲提供や劇伴音楽制作などを経て作家としても精力的に活動してきた辻林美穂が完成させた2ndアルバム。
イラストレーターてらおかなつみ個展のテーマソング「Tick Tock Tea Time!」(M 2)、バンダイナムコ『太鼓の達人Nintendo Switchば〜じょん!』に収録の「エクラン・ルブラン」(M3)をリアレンジ、また辻林美穂が所属するグループ“ふたりの文学”が「Ruffle」(M4)にリアレンジで参加。さらにバンド・アレンジで収録した楽曲には、ライヴ・サポート・メンバーの小川タカシ(カンバス)、尾崎旅人(HipDistrict)、井上拓己(フレスプ)が参加。加えて辻林が音楽家として尊敬するピアノの兼松衆が参加したナンバーや、親交の深いやぎぬまかなとのラジオ風トラック、ワタナベタカシ(meiyo/侍文化)や黒澤鷹輔(Orangeade)をフィーチャリング・ヴォーカルに迎えた曲も収録。
この3年半を振り返るに相応しい、現時点での集大成的ニュー・アルバムです。




◆プロフィール

辻林美穂 Miho Tsujibayashi
静岡県三島市出身、昭和音楽大学作曲学科卒業。2014年、坂本龍一やtofubeatsのラジオにて自曲がオン・エアーされ、アーティスト活動をはじめる。 声優への楽曲提供やトラックメイカーとの共作を経て、2016年に1stフル・アルバム『Clarté(クラルテ)』をリリース。その後、バンド“ふたりの文学”を結成するなど、アーティスト活動も精力的に行いながら、TVアニメ「異世界食堂」の劇伴音楽や、NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」の曲を担当するなど、作家としてのクライアント・ワークも本格的に行う。そして2019年9月、2ndフル・アルバム『ombre(オンブル)』をリリース。

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