【渡嘉敷祐一インタビュー】

---今回のレコーディングの際に印象に残ったエピソードなどあれば教えて頂けますか?

渡嘉敷:1stアルバムは、ニューヨーク録音という初めての体験でとても興奮して、いつもと違うテンションでしたが、楽器はレンタルでしたのでいつものサウンドとは少し違ってました。
今回は、お馴染みのスタジオで、ドラムセットも自分のでしたので不安なくREC出来ました。曲もバラエティに富んでて、とても楽しかったです。また、山田サウンドも最高です!

---今回「You Haven't Done Nothing」は渡嘉敷さん選曲・アレンジとのこと。
数あるスティービー・ワンダーの曲の中からこの曲を選んだ経緯・理由などございましたら教えて頂けますか?


渡嘉敷:この曲は、二十歳前にディスコで演奏していた頃から大好きな曲で、そのままじゃなんなんでリズムを変えてみました。16ビートの曲ですが、6/8風からシャッフルへ、みたいな。
ブラスの代わりにオルガンで、メロはカタヤン(土方隆行)にジェフベックになってもらって、ベースパターンは拍子が違うからどうしようってお風呂でずっと考えてたりしました。

自分の担当曲なのでソロも入れなさいと厳命されていたので、あまりソロらしくはありませんが、ポリリズムみたいなところにオーバーダブとかもしてやってみました。
ピアノソロ、ギターソロの部分は、その場で塚山さんに決めてもらい、やってるうちに出来上がった感じです。

---今回の「You Haven't Done Nothing」収録のアルバム『Fulfillingness' First Finale』以外に、スティービーのアルバムで特にお好きなものはありますか?

渡嘉敷:『Songs In The Key Of Life』なんかも好きですよ。

---渡嘉敷さんがアレンジの際に心がけていることなどございましたら伺えますでしょうか。

渡嘉敷:アレンジとかはほぼしませんが、例えば、曲の構成とかは考えたりします。ジャズみたいに同じ進行を繰り返すだけではなく、ソリストによって場面を変えたり。あとはアルバム、ライブの曲順を考えたりですね。なるべく聞きやすくなるように、おお次はこう来るか!と楽しんで頂けるように。

--今後Poppin'4でこんなアーティストのカバーや、こういうジャンルをやってみたら面白いのでは?と思っていることがあれば伺えますか?

渡嘉敷:塚山さんの曲がまだまだたくさんあるので、それをアレンジしてみたいですね。

---Poppin'4のライブにもよく参加なさっていた平原まことさんについて、想い出エピソードがあれば教えて頂けますか?

渡嘉敷:もう昔からスタジオ、コンサートでは何回となくお会いして、「トガちゃん」「パパ」って親しくさせて頂いてました。
カタヤン、コモちゃんとも一緒にサポートした玉置浩二のソロコンサートを観に来られて、すごく褒めて頂いたこともあります。だいぶ前ですが、玉置さんの武道館でのコンサートでもご一緒しました。
本当に素晴らしいプレイヤーで、とても残念です。今回のアルバムでも吹いてもらいたかったなぁ、と思う曲もあります。

---渡嘉敷さんは、Poppin'4以外では、最近どのようなバンド・ユニット・活動などをされているか教えて頂けますか?

渡嘉敷:自分のジャズセッションをやっていましたが、コロナで中断しています。最近では、岡沢章、野力奏一、小池修、スギサクというメンバーで年に3回、ピットインでライブをやってます。

---2020〜2022年、この時期に自分を支えてくれたり元気が出たなあと思うことがあればご披露いただけますか?

渡嘉敷:特にはありませんが、2020年の5月に「松岡直也&ウィッシング」のモントルーでのライブ映像が発売になり、若〜いカタヤンと自分を観て、恥ずかしかったですが、元気だったなぁと感心しました。
あと、2021年の6月にコロナにかかりましたが、その時の医療体制に本当に感謝しています。マジで救って頂きました。

ライヴ・アット・モントルー・ジャズ・フェスティバル1980/松岡直也&ウィッシング


---2015年結成のPoppin'4。
7年を経て、バンドのこういう部分が変化しているなあ、など思うところがあれば教えて頂けますか。


渡嘉敷:最初は単にセッションという形で始まりましたが、今やバンドですね。

---どうもありがとうございました。Poppin'4、そして渡嘉敷さんの様々な演奏を聴かせていただくことをますます楽しみにしております。




【渡嘉敷祐一プロフィール】

祖師谷小学校卒。今成進、小津昌彦両氏に師事し、高校在学中よりディスコバンド等でプロ活動を開始する。1976年、杉本喜代志グループに参加、同時期にスタジオミュージシャンとしてのキャリアをスタートさせ、現在に至るまで様々なジャンルのアーティストのレコーディング、コンサートに参加している。1977年には伝説のバンド、ザ・プレイヤーズに参加、7枚 のアルバムを発表。またプレイヤーズの活動と並行して、松木恒秀バンド、吉田美奈子バンド・松岡直也グループ等にも参加。その後、渡辺貞夫グループのワールドツアーへの参加の他ケイコ・リー、玉置浩二、徳永英明等のヴォーカリストのサポートも多い。現在、自身のジャズセッションでも活動中。最近、「渡嘉敷祐一コードレスナイト」、「ジャズ研部長 渡嘉敷祐一」 の2枚のライブアルバムをリリース。

渡嘉敷祐一 Twitter
https://twitter.com/togadrums1975
株式会社シャングリラ Shangri-la Inc
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