<大塚広子インタビュー>    <守家巧インタビュー>   <メンバーコメント>


♪守家巧インタビュー

---守家さんは、RM jazz legacyのリーダーを依頼された時どのようにお感じになりましたでしょうか?

守家:正式な形での依頼って感じじゃなくて、自然とそうなったんですよね。
15歳の時にクラスメートと初めてバンドというものを組んで。その時からだいたいバンドリーダーというか仕切り役ばっかりやってきたんですが、これだけ個性が際立った人達に集まってもらってやるって中々ないですよね。
飛び付きました(笑) 。ほんとに楽しいですよ。

同時にプロデューサーとして大塚さんが客観的な立ち位置で居てくれるのでバランス良く進行させる事が出来るなと思いましたし、彼女は日本を代表する選曲のエキスパートですから。間違いありません。


---今回はカヴァー曲4曲、オリジナル3曲の割合。カヴァーは大塚さんの選曲ですか?
また、オリジナルについては、現場で守家さんを中心にセッションするような作り方なのでしょうか?


守家:カヴァーに関してはごく稀に僕もアイデアを出しますが基本的には大塚さんの選曲ありきです。疑う余地はありませんね。

オリジナルについてはその時々によります。
テーマのメロディだけ用意していって坪口さんにコードのアイデアを提示してもらったり、リズムパターンから類家君にテーマメロディを考えてもらったり。
ベースラインやリズムグルーヴに関しては頭の中で明確にイメージがありますね。

2ndの一曲目、「The Universe」は坪口さん、石若くんとのトリオで完全に即興演奏です。
1stアルバムではレコーディング前に譜面にして持ち込んだ曲もあります。
あと録音物に関しては、プロデューサーである大塚さんが気に入らないといくら経費や時間をかけて作ったとしても世に出る事はありませんね。


---曲によって演奏メンバーが異なりますが、人選は大塚さんと守家さんで相談しあって決めているのですか?

守家:曲単位で二人で決めてます。ジャズアーティストに限らずこの曲だったら誰がぴったりだとか、あの人だと意外性があっておもしろいとか。普段から話してますね。
スタート時から変わらないコンセプトの一つです。


---1曲目の「The Universe」では守家さんはampeg babybassを演奏、その他の曲ではエレキベースを演奏されていますね。ズシンと響く音色が心地良いです。ampeg babybassとはどのようなベースなのでしょうか?

守家:ベースアンプとして有名なAmpeg社から1960〜1970初頭にかけてのみ生産されたエレクトリック構造のアップライトベースです。
今は別のメーカーからレプリカが製造されていますが、オリジナルは市場にも殆ど出てこない希少価値の高いビンテージ楽器です。

14年前、Determinationsというオーセンティックスカのバンドに在籍している時に手に入れました。
SalsaやLatin音楽では頻繁に使われているベースで、バスドラムの様なサスティンが短くてアタックが効いたサウンドです。僕のは少しサスティンが伸びる様に改造していてレゲエやヒップホップ、ジャズでもフィットする粘りのあるサウンドにしてます。
エレクトリック構造でかなりの音量を稼ぐ事が出来てコントラバスの様にハウリングに悩まされる事もないので特にライブで重宝しています。


---今回RM jazz legacyの中で、守家さんはどういう存在としてベースを演奏されているか、お考えを教えて頂けますか。

守家:ん〜、背骨です。


---今回の収録曲では、ノラ・ジョーンズの「Don't Know Why」とローリン・ヒルの名曲「To Zion」で、類家心平さんのトランペットが美しく切なくて印象的でした。

守家:今回は類家君のワンホーンです。音色、グルーヴ感、息づかい。彼のアーティストとしての素晴らしさ、他では見せない表情を私たちなりのやり方で演出してみようと思いましたね。


---レコーディング現場の雰囲気はどのような感じでしたか?印象的なエピソードがあれば教えて下さい。

守家:アルバム収録曲からミックス変えて7inchリリースした"Scrabble"のレコーディングは熱かった。皆んなグルーヴに身を任せてエンドレスな状態でした(笑) 。


---守家さんにとって、RM jazz legacyはどのような存在ですか?

守家:これが無かったら今の自分は無い。
ミュージシャンとしてアーティストとして最高にスリリングな場所です。日本で最高峰のミュージシャンが集まっているんですから。学びの場でもあります。


---今後、RM jazz legacyでやってみたいことや夢・展望などを教えて頂けますか?

守家:グループとして進むべき方向ははっきりしていますが、個人的に思っている事としては7インチをリリースし続けて行きたいですね。


---どうもありがとうございました。今後のRM jazz legacyのリリースとご活躍を楽しみにしております。







◆守家巧 プロフィール:

トランペッター近藤等則のバンドへの参加、そして2014年夏よりJazz DJ大塚広子がプロデュースするRM jazz legacyにベース/バンドリーダーとして参加。ファーストシングル"Night Flight"はInter FM"Jamie Cullum's Jazz Riot"(BBC Radio 2)のテーマ曲に抜擢され、FUJI ROCK Festival (2015)、Blue Note Jazz Festival in Japan (2016)などの大型フェスにも出演。2015年12月にJazz DJ大塚広子が監修するレーベル key of life+より1st アルバムをリリースし、2016年12月には2ndアルバムをリリース。
また2016年10月には初のリーダー作『Espoir』をリリースした。


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<Cheer Up!関連リンク>

守家巧『Espoir』 インタビュー(2016年11月)
http://www.cheerup777.com/moriya.html




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