♪類家心平インタビュー ---2015年に沖野修也さんからKYOTO JAZZ SEXTET(以下KJS)にお誘いを受けた時、どのようにお考えになりましたか? 類家:今まで色々な音楽をフロアに提供してきた沖野修也さんが生のバンドを使ってどの様な事をやるのかとても楽しみでした。 新しいことにチャレンジする事は不安はありますがいつも楽しいです。 メンバーも素晴らしいし、何かいいものができるだろうなという期待と予感がありました。 ---全曲一発アナログ録音、コンピュータによる編集もなかったというこのアルバム。 レコーディング現場の雰囲気はいかがでしたか?エピソードなど教えて頂けますか? 類家:今回は何日かに分けてレコーディングしましたし、それに僕も未参加のテイクがあったりでしたが、1枚目の前回のアルバムは1日でアルバム一枚を殆ど仕上げるみたいな感じだったので、結構体力的に大変な面もありました。トランペットはどうしても吹いていると唇が消耗してくるので。 全て編集無しなので間違ったとこだけ後で修正するという事ができないため全曲全力で集中して・・・なかなか大変なレコーディングだったのを覚えてます。 今回は比較的アレンジしながらリハーサルしつつ進めていった感じなのでリラックスしてできたと思います。アナログで一発録りというのはとてもライヴに近い感覚でできるし、バンドの空気感や緊張感なんかがとてもいい感じで録音に反映されると思います。今回のレコーディングは上手くその辺が作用したバンド感のあるアルバムに仕上がっている様な気がします。 ---今回のアルバムは全曲オリジナル。沖野さんの作曲なさった楽曲について、どのような印象を持ちましたか?アレンジについてはどのように関わっていかれましたか? 類家:バラードが最高でした! それぞれの曲で作曲者としてのイメージがしっかりとあって的確な指示を出してくれて、尚且つ自由に演奏者に任せるとこは任せてくれて、理想的な関係だったと思います。 自身のイメージを伝えるのに手段は何でも良くて、デモを作ってもいいし参考音源があったりでも鼻歌でも何でもいいんだけど、兎に角イメージがあるって事が凄く大事なことで、演奏してる方もイメージを共有出来ていた方が、殊更レコーディングの時は上手くいく事が多いと改めて思いました。 ---沖野さんから演奏についての指定は多いのですか? タイトルの意味や説明なども細かくお話し合いがあるのでしょうか? 類家:楽曲についてのイメージは明確に指示がある時もありますし、メンバーでやりながらアレンジが発展していく場合もあります。指示を出しつつもそれがその通りにいかずにでもその方が自由でよかったりとか・・・。沖野さんはその辺の化学反応を許容して楽しんでいる感じはあるのかなぁと思います。 ---類家さんのソロは、たとえば「Rising」など凄くパワフルでかっこ良くてエナジーが伝わってきました。栗原健さんとのユニゾンも多くて息の合った演奏ですよね。 類家:栗原さんとは最近は違う現場でも一緒に演奏させていただく機会が増えています。音色とかタッチが素晴らしいので一緒にセクションを吹かせてもらっても楽しいです。 ---KJSというユニット、そしてKJSの作品について、客観的に見てどうお感じになられますか? 類家:JAZZが昔から持つエモーショナルな感じやミステリアスな雰囲気や祈りや叫びのような部分はしっかり残しつつリズム的な部分や構成に新しいアプローチを含んでいるというようなコンセプトのなのかなぁと。クラブのフロアでJAZZがプレイされそして生のバンドの演奏をジャズクラブではなく、クラブやライブハウスでスタンディングで聞くという流れの延長線上にある作品でもあるのかと。 メンバーもやはりそういう経験や時代を通過してきていてフロアとジャズクラブの両方のバックボーンがあり、モンドグロッソやスリープウォーカーに感動して、ロイハーグローブやロバートグラスパーの登場に歓喜し尚且つオーセンティックなジャズの喜びも共感できるといったような、メンバーが同じ方向を向いて演奏できるユニットなんだと思います。 ---沖野さんのおっしゃる「ジャズの現在」についてどうお考えになりますか? 類家:リズム的な新たなアプローチが出てきた時にジャンルやスタイルがアップデートされる事が多く、今でいったらロバートグラスパーやクリスデイヴのようなヒップホップやR&Bサイドからのジャズに対する回答みたいな事だとは思うんですが沖野さんはさらに"日本"をバックグラウンドに持っているプレイヤーがやったらどうなるかという事も考えていたりするんじゃないかなぁと思ったりします。 YoutubeやSNSが発達してかなり世界は狭く近くなってきていると思うので多くの情報は得られると思うんですが、なぜその人がそのスタイルで演奏しているのかとか、どういうバックグラウンドの上に成り立っている事なのかとか、体格とか食べてる物だとか、演奏している時の空気感とかそういう事も意外と大事だったりして、我々はそもそも日本人のアイデンティティを持って育ってきたので、単なる所謂"コピー"にならないように慎重に尚且つ大胆に尚且つ自由にオリジナリティーを保って自分達なりの音楽を発明して発展させていくしか無いのかなぁと。 その辺りの意識はこのユニットではみんなで共有できているんだろうなぁと演奏していて思います。 ジャズの現在といった大それた事は僕には分かりませんが、今考えてもがいて行動して音にしている事が後から総括した時にあの時の現在のジャズをやってたよなぁーとか思えたらいいなと。 ---類家さんにとって、沖野修也さんはどんな存在ですか? 類家:田舎から東京に出てきて初めて行ったクラブが"the room"ですからそれはもう憧れの雲の上の存在のような感じです。 ---ご自身の参加なさっている他のバンドやユニットと、KJSの違いなど感じることがあれば教えて頂きたいです。 類家:聴きに来て頂いているお客さんの層が違うなぁと思います。普段JAZZをあまり聴かない方も来れるしJAZZ好きの好事家の方々も聴きに来て頂けるし。踊りたい人も踊りたく無い人も聴けるというか、立っても座っても聴けるというか。唯一無二なスタイルのような気がします。 ---ますます盛り上がるKJS。今後、ご自身がKJSに参加していく上での展望や夢など教えて頂けますか? 類家:世界中の色々な方々に聞いていただけたら嬉しいです。 ---どうもありがとうございました。 ◆類家心平プロフィール:
1976年4月27日、青森県八戸市で版画家の次男として誕生する。 小学生の時にブラスバンドでトランペットと出会う。 中学生の時にアンサンブルコンテスト全国大会で金賞を受賞。 高校生の時に父の影響でマイルスデイヴィスの音楽に触れ、ジャズに開眼する。 類家心平 Official Web Site http://ruike.daa.jp/ ruike's blog http://ruike.exblog.jp/ 類家心平 公式facebookページ http://www.facebook.com/shinpei.ruike RS5pb official twitter https://twitter.com/RS5pb RS5pb web site https://www.facebook.com/RS5pb-1436568036593116/ ♪最新Liveインフォーメーション ※最新情報・ご予約等は類家さんのブログにてご確認をお願い致します。 http://ruike.exblog.jp/ ◆2017年7月28日(金) Nango summer Jazz festival 2017 前夜祭 開場 : 19:00 開演 : 19:15 終演 : 20:45 場所 : カッコーの森エコーランド野外ステージ 入場料 : 一般 500円(高校生以下無料) ※ 一般の方でも本祭入場前売券をお持ちになると無料で入場できます。 ◆2017年7月29日(土) Nango summer Jazz festival 2017 http://www.city.hachinohe.aomori.jp/index.cfm/27,102299,91,475,html 開場 : 12:00 オープニングアクト : 13:00 開演 : 15:00 終演 : 20:30(予定) ◆2017年7月30日(日) saule branche shincho(青森県八戸市) 【 類家けんじろうに見るアフリカ〜ジャズへスペシャルライヴ&トーク 】 open : 14:00 start : 15:00 演奏 : 類家心平 (trumpet) 中嶋錠二 (key) ◆2017年8月4日(金) VARIT(六本木) 【 MAY INOUE “STEREO CHAMP” Release Party 】 井上銘 (guitar) 類家心平 (trumpet) 渡辺ショータ (piano,key) 山本連 (bass) 福森康 (drums) open : 19:00 start : 19:30 ◆2017年8月5日(土) THELONIOUS(東中野) 昼の部 【 N.40° DUO 】 類家心平 (trumpet) 中嶋錠二 (piano) open : 13:00 start : 14:00 ◆2017年8月7日(月) ビルボードライブ東京 KYOTO JAZZ SEXTET 『UNITY』Special Live 2017 KYOTO JAZZ SEXTET: 類家心平(tp) 栗原健(ts) 平戸祐介(p) 小泉P克人(b) 天倉正敬(ds) 沖野修也(vision) 【ゲスト】タブゾンビ(tp) Tomoki Sanders(ts) Navasha Daya(vo) ◆2017年8月9日(水) SWEET RAIN(中野) 【 類家心平 × 高橋佑成 DUO 】 類家心平 (trumpet) 高橋佑成 (piano) start : 20:00 ◆2017年8月10日(木) DOLPHY(桜木町) 【 本田珠也 3 】 本田珠也 (drums) 類家心平 (trumpet) 須川崇志 (bass) open : 18:30 start : 19:30 ◆2017年8月11日(金) jazz inn LOVELY(名古屋) 【 森山威男 Quintet 】 森山威男 (drums) 類家心平 (trumpet) 川嶋哲郎 (sax) 佐藤芳明 (accordion) 水谷浩章 (bass) start : 19:30 ◆2017年8月12日(土) jazz inn LOVELY(名古屋) 【 森山威男 Quintet 】 森山威男 (drums) 類家心平 (trumpet) 川嶋哲郎 (sax) 佐藤芳明 (accordion) 水谷浩章 (bass) start : 19:30 ◆2017年8月14日(月) JAZZ IS(関内) 【 田中信正 × 類家心平 DUO 】 田中信正 (piano) 類家心平 (trumpet) ◆2017年8月15日(火) PIT INN(新宿) 【 Natural Born Killer BAND ”レコーディングライブ Vol.2” 】 KANKAWA (org,moog) 本田珠也 (drums) 類家心平 (trumpet) open : 19:30 start : 20:00 ◆2017年8月16日(水) 帝国ホテル 【 IMPERIAL JAZZ 2017 】 http://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/event/imperialjazz2017.html ◆2017年8月17日(木) PIT INN(新宿) 【 東京ザヴィヌルバッハ・スペシャル 】 坪口昌恭(Key) 類家心平 (trumpet) David Negrete(sax, fl) 宮嶋洋輔(gt) 織原良次(fretless bass) 守 真人(drums) ケヴィン雅俊(vo) open : 19:30 start : 20:00 ◆2017年8月18日(金) NARDIS(柏) 永武幹子 (piano) 類家心平 (trumpet) 池澤龍作 (drums) start : 20:30 ◆2017年8月20日(日) 【 第8回 すみだストリートジャズフェスティバル 】 RS5pb (RUIKE SHINPEI 5 piece band) http://sumida-jazz.jp/sj/guest/20-13.html ◆2017年8月26日(土) PERSIMMON HALL(目黒) 【 熊谷和徳 タップダンス公演 “Journey in the Rhythm NEW BEGINNING” 】 http://www.persimmon.or.jp/performance/hosting/20170325141016.html ◆2017年8月27日(日) COCHI(小岩) 【 N.40° DUO 】 類家心平 (trumpet) 中嶋錠二 (piano) open : 19:00 start : 20:00 ◆2017年8月31日(木) POWERS 2(元住吉) 【 RS5pb × F.I.B JOURNAL 】 RS5pb【類家心平(Tp)中嶋錠二(Key)田中”tak”拓也(Gt)鉄井孝司 (Bass)吉岡大輔(Dr)】 F.I.B JOURNAL【山崎円城(Vo,G)真船勝博(Wb)沼直也(Dr)】 open : 18:00 start : 20:00 ◆2017年9月2日(土) 東京JAZZ http://www.tokyo-jazz.com/jp/program/timetable_0902.html 山下洋輔 寿限無2017 with 坂井紅介、小笠原拓海、渡辺香津美、菊地成孔、類家心平、OMSB <Cheer Up!関連リンク> RM jazz legacy『2』コメント参加(2017年) http://www.cheerup777.com/rm3.html 類家心平『Unda』インタビュー(2016年) http://www.cheerup777.com/ruike_unda.html KYOTO JAZZ SEXTET『MISSION』特集 コメント参加(2015年) http://www.cheerup777.com/kjs3.html |